梶井基次郎全集 (ちくま文庫 か 2-1)
梶井基次郎全集 (ちくま文庫 か 2-1) / 感想・レビュー
優希
美しくも儚げな空気が流れている短編集。殆どの作品が初めて読む作品で、世界観に引き込まれずにはいられませんでした。『桜の樹の下には』の出だしが好きすぎてたまりません。遺稿が多いので、この話はどう終わるのか想像するのも楽しかったです。
2020/04/08
優希
儚くて美しい短編の宝庫だと思います。研ぎ澄まされた感情が伝わってくるようでした。
2022/01/12
優希
研ぎ澄まされた感性で描かれる世界に引き込まれます。
2022/10/01
踊る猫
のっけから主語を広げるが、多分カフカやカミュを持ち出さなくとも誰もが生きていることに不安を抱えている。むろん、その不安を純度を高めて文章化したところにカフカたちの誠実さがある。梶井基次郎もまたそうした、「えたいのしれない不吉な」不安を抱えなければならず、その不安を愚直に見つめ孤独の中で書き続けたのだと思う。私自身なぜ自分が今死なないのかとまで思い詰めた状況で読んだせいか、彼の言葉が沁みて感じられた。意外とフェルナンド・ペソア『不安の書』の隣にこの本を置くこともできなくもないかなと思う(私はそういう読者だ)
2022/08/08
メタボン
☆☆☆★ 新潮文庫版檸檬に収録されている作品はやはり秀作ぞろいだったと感じた。全集の後半の習作や遺稿はどうしても読み応えの点で劣るように感じる。その中でもキラリとした表現があった「栗鼠は籠にはいっている」や、画家と同棲している女の苦労がしのばれる戯曲の断片「攀じ登る男」は良かった。
2018/10/26
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