芥川龍之介全集〈2〉 (ちくま文庫)
芥川龍之介全集〈2〉 (ちくま文庫) / 感想・レビュー
優希
芥川の「書ける力」を感じずにはいられませんでした。自分の考えを明記するのではなく、その文章から世界を想像する作品が多くなってきたように思います。人の心の機微を上手く描き出しているからと言えるでしょう。どの作品も引き込む力がありますが、中でも『地獄変』は圧巻です。
2020/03/15
優希
芥川の「書く力」を感じずにはいられませんでした。圧倒的な文章力で、強い世界を見ているような気がします。特に『地獄変』は強烈な印象を残します。
2023/03/21
ころこ
『戯作三昧』はオチがあり、筋のはっきりした作品だ。検閲を批判する現代社会批評であり、馬琴の失望と孫の霊言からの立ち直りに仮託して、作家の矜持を語らせている。馬琴が長編の作家であることは、芥川の無意識の願望が投影されていたのではないか。谷崎との論争で、谷崎の論を代表するような「筋のある」作家が馬琴である。芥川賞と直木賞が当時あったならば、馬琴はむしろ直木賞のジャンルの作家だといえる。一説には曖昧だと言われている芥川賞と直木賞の区分けに対して、当の芥川がその区分けを予言して強化しているようにさえみえる。この論
2023/01/12
r.ramone
『戯作三昧』孫との触れ合いのあと執筆のスイッチが入る馬琴。『地獄変』娘のもとへ跳んだ猿を見たあと描画のスイッチが入る吉秀。芸術に己の全てを注いでいるように見える人間も、俗人と同じ救いを必要としている。芥川龍之介をただ芸術至上主義者と言い切れない深みがここにあるのではないかと思います。
2020/09/13
ホームズ
『地獄変』『邪宗門』がやはり面白い(笑)『邪宗門』が未完なのは本当に残念。盛り上がってきた所だったのに(笑)『あの頃の自分の事』は小説ではないけど芥川の学生時代の話が楽しめて良かった(笑)
2013/05/03
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