東京百話 人の巻 (ちくま文庫 た 1-5)
東京百話 人の巻 (ちくま文庫 た 1-5) / 感想・レビュー
犬養三千代
天・地・人三部読ませていただきました。神戸外大図書館にまず感謝。そして三宮図書館の学芸員さん探して下さって有り難うございます。 漢字や言葉の豊富さに驚き、知らない人物や言葉はWikipedia。しかし、それにひっかからないものもあり奥深い言葉の海を漂えて楽しかった。
2020/03/20
nekonon
職人、商人、芸人、女性、奇人変人、作家、そして庶民・・・と、いろんな人がいろんな人について語るエッセイのアンソロジー。しっとりした味わいのものから豪快な生き方に笑ってしまうものまで色々だけど、淡々と生きる中にふと哀しみや寂しさを滲ませたものが特に良かった。「斎藤銀造伝」「松本謙吉のこと」「善人ハム」が特に好き。まるで近所にこんな人がほんとにいて、その生き方をそっとのぞいているような気分になるよ。
2012/03/15
gelatin
★★★★ 職人の話がどれも面白かった。絶滅危惧種というか、もう現代日本にはいない種の人々なのかもしれない。昭和初期の文章にはけっこう知らない言葉が使われていて、下町言葉だからなのか職人言葉だからなのか、そのへんを考えるのも楽しい。阿部定の、性愛と情念の凄みには絶句。
2014/01/23
ふみやん
どの登場人物にも一種の気概と哀感を感じる。こんなに心動かされる本に出会ったのは久びさ。 毒婦と思っていた阿部貞さんに対する見方すら変わった。
2020/10/31
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