コラムは歌う: エンタテイメント評判記1960-63 (ちくま文庫 こ 4-3)
コラムは歌う: エンタテイメント評判記1960-63 (ちくま文庫 こ 4-3) / 感想・レビュー
阿部義彦
古書市で入手、この間別の古書市で手に入れた同著者の『地獄の読書録』の映画版の趣き。1960年から63年にかけての小林信彦の映画コラムを抜粋。私が生まれた頃の事で、しかも私は映画の良い視聴者では無かったので、見てたのはチャップリン『独裁者』『太陽がいっぱい』『鳥』位な有様。著者によればこの時は既に映画の黄金期は過ぎて、テレビに座を譲りつつある時期。クレイジーキャッツ、てなもんや三度笠、渥美清の話題なども。著者の批判的精神は昔からぶれてません。中野翠さんの解説も良かったです。さすが私の大好きなちくま文庫です。
2024/06/24
unterwelt
1960年~1963年に書かれた映画評やテレビ評をまとめたもの。個々の作品についてはともかく、「"さんざん世話になり、売り出してもらっておきながらフリーとは何ごとぞ""ようし、もうあいつ、村八分だ"というせまいリョウケンである」(P.470)という文章だったり、エロを巡る検閲の問題だったり、現在でも同じような問題があって、同じようなことを言っている人がいることを考えると、何も変わってないのだなぁと思ってしまう。
2019/04/05
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