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スケーターワルツ (ちくま文庫 か 8-2)

スケーターワルツ (ちくま文庫 か 8-2)

スケーターワルツ (ちくま文庫 か 8-2)

作家
加賀乙彦
出版社
筑摩書房
発売日
1990-12-01
ISBN
9784480024930
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スケーターワルツ (ちくま文庫 か 8-2) / 感想・レビュー

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Yukari

精神科医が書いた小説だと思い込んでいたが、作家の加賀乙彦と、精神科医の小木貞孝が協力して書いた作品だと、解説を読んで知った。全体的にはまず、文体が古くて入り込みにくい。ストーリー自体が少し陳腐で、拒食が進行していく様子(特に入院中)や、長坂との恋愛など、展開が急過ぎて、やはり入り込めない。なんか盛り込み過ぎな感があって、期待してただけにちょっと肩透かしをくらったような気分…ただ、スケーターの気持ちや苦悩だけはありありと伝わって来て良かった。それから、美也子の家庭における父親の不在。妾と駆け落ちをした数年後

2012/08/11

キムチ

大人になる前の女性独特の感情のさざ波を美しく描いている。身体と心の乖離を表現するテクニックは作家のそれではなく、医者ならではの感性。そこが面白い。今夏他の文章は遠藤周作と共通するものを感じ、また何かしらロシア的な香りもする。

2008/08/10

たこちゃんママ

精神科医の資格を持つ著者だけに、拒食症についての描写が強烈。同時に、コンパルソリーについても、自身スケート経験があるだけに、非常に描写がリアル。それだけでも読む価値あり。だが、さすがに今のスケートの状況から見ると、古く感じるのは確か。あと、スポ根的な熱さを期待すると肩すかしを食らう感じかも。

2011/06/05

paluko

大昔、この本(も)引用してレポート書いた。精神分析学だったか。フィギュアスケートの体感をここまで描写した本を他に知らない。

2009/12/25

なおぱんだ

時代的には'80年代の空気が背景に流れていて、とても懐かしさを感じる作品です。スケート競技が流行したのもそのころですよね。私の周りでも、当時休みの日に近くのリンクに足を運ぶ人が結構いたことを覚えています。著者は精神科医ということもあって、嫉妬や羨望、葛藤、畏怖などの人間の内面的心理が専門的な用語や解説によって描かれています。このような描写は他の作品にも多用されていますが決して押しつけがましいものではなく、逆にそれが人間の深層心理に触れるカギとして簡潔に描かれいて、とても興味深く感じます。

2013/03/31

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