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三島由紀夫レター教室 (ちくま文庫)

三島由紀夫レター教室 (ちくま文庫)

三島由紀夫レター教室 (ちくま文庫)

作家
三島由紀夫
出版社
筑摩書房
発売日
1991-12-04
ISBN
9784480025777
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三島由紀夫レター教室 (ちくま文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

珍しい書簡体小説。三島はかつてラクロの『危険な関係』(書簡体で書かれた)を最高の恋愛小説と評していたが、ここでは彼自身でそれを試みた。ただし、シリアスな内容にはしないで、軽妙洒脱なものに仕立て上げている。2組の男女のそれぞれがカップルになる過程を、トリックスターを配して描き出すという構造。時にはアフォリズム風の警句も交えたりしつつ、存外に実用的なお手本にもなっているところは、さすがに三島。文例集としては、かつて十返舎一九が『婦人手紙の文言』などを出して好評を博した。もっとも、今の人は手紙なんて書かないか。

2015/01/15

風眠

え?これって、三島由紀夫?だよね?と思わず確認してしまうくらい、ドタバタコメディだった。登場人物は5人。悪女気取りの未亡人・氷マチ子(45)、マチ子のBFで有名服飾デザイナー・山トビ夫(45)、マチ子の英語塾の元生徒・空ミツ子(20)、芝居の演出家を目指す貧乏青年・炎タケル(23)、怠け者でテレビ大好き・丸トラ一(25)。この5人がただ手紙のやり取りをしてるだけなのに、何でこんなに面白いのだろう。それぞれのキャラが強烈で、実際いたら関わりたくないけど、何だか愛らしくて憎めない。アホだねぇ。ご用心!ご用心!

2016/05/03

最初から最後まで、登場人物5名による相手への手紙で構成された小説。なのに情景がかなり鮮明に描かれ、ドラマチックで斬新です!内容は三島由紀夫作品にはありがちな若い男女の結婚までの道のりに立ちふさがる年配の女性がいて、・・・こういう三島由紀夫作品が大好きなので非常に楽しめました☆最後の読者への三島由紀夫からの手紙も参考になります。

2013/12/14

あきぽん

『世の中の人間は、みんな自分勝手の目的へ向かって邁進しており、他人に関心を持つことなど例外的だ、とわかったときに、はじめてあなたの書く手紙にはいきいきとした力がそなわり、人の心をゆさぶる手紙が書けるようになるのです。』今のブログ、SNSにそのまま当てはまりますね笑。難しいイメージの三島ですがめちゃくちゃPOPな作品です。

2020/12/07

YM

お気に入りさんの感想通り、これはめちゃおもしろかった!シャレとるわあ。実際の手紙は、筆跡とか、便箋とかさらに個性が出るんだろうなあ。あと手紙を書いてる時間、待ってる時間、読んでる時間も、今となってはとっても贅沢。紙にいろんな思いが乗っかっとる気がして、最後はちょっとママ子女史がかわいく見えたもん。もう僕も山トビ夫に近づいてきたか。。あーおもしろかった。

2015/03/04

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