神聖喜劇 第1巻 (ちくま文庫 お 16-1)
神聖喜劇 第1巻 (ちくま文庫 お 16-1) / 感想・レビュー
猫丸
書名では出て来ないのにISBNだとヒットする1991年刊ちくま文庫版。紛うことなき傑作であって、とにかく面白いんだけれど、誰が読んでも面白いわけではないだろうと想像する。主人公の内的独白が大部分を占めるから「この人、何を面倒なこと考えてるの?」と思ったら読めない。前回読んだ20代前半時点では脳内環境が貧弱であったから、じゅうぶんに読書快楽を引き出せなかったらしい。50過ぎて再読すると、主人公の思考の流れに乗ったり自分の連想に導かれたり、表面に現れた活字から遊離してさまざまにグルーヴできるのが楽しいな。
2020/02/08
勝浩1958
主人公東堂二等兵の想像を絶する、まずはあり得ない驚異的な記憶力で自己にふりかかる危難を回避するシーンや大前田軍曹の比類ない悪口雑言と饒舌ぶりが圧巻である。また、多くの兵隊の上官の質問に真面目に答えれば答えるほど、上官の意図する質問内容にずれてくるのが、笑いを誘うのである。
2013/04/06
小倉あずき
再読(ちくま文庫としては初読)。初回に比べてスラスラ読めた。それにしても(俳句関連は除いて)「橡麺棒」が出てくる小説は漱石の『猫』とこの本以外にあるのだろうか。森毅の解説も良い
2019/08/08
ヨシモト@更新の度にナイスつけるの止めてね
物語が完結するまでどう進んで行くのか私は全く知らないが、この作品には「神聖喜劇」以上にふさわしい題名はないのではないかという気がする。気長に読んで、来年これの読書会を開こう。
2018/08/09
藤村
一巻だけは三読め。
2011/02/24
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