少年とオブジェ (ちくま文庫 あ 10-4)
少年とオブジェ (ちくま文庫 あ 10-4) / 感想・レビュー
阿部義彦
古本市にて購入。初出は1977年の『現代詩手帖』。まだ芥川賞を貰う前の前衛芸術家の頃に書いたものです。この頃から硬軟あらゆる雑誌に文章を自由気ままに発表されてました。私が覚えてるのがたしか、『ウイークエンドスーパー』で書かれていた「自宅でできるルポ」でした。この本では戦争の頃の事が頻繁に触れられてます。飛行機、爆弾、革靴を履いた兵隊さん等。本人も後書きで解説してますがこの頃の文章はまだ頭でっかちで油絵なら絵の具を厚塗りしている様だとの事。後年の純粋芸術、無用の用のトマソン、力の抜けた老人力の原点がここに。
2023/09/12
ふろんた2.0
★★
2017/04/28
sabosashi
読んでいるときはあまり面白くないのかも、と思っていても二三日すると、なぜか引っかかりを感じてしまう。これぞ「文章の露天掘り」の真骨頂であろうか。赤瀬川テキストの原型というところなのだろう。ほんと、この時代は絵に描いたようなマイナーだったのだ。
2012/10/19
Narumi
赤瀬川源平のエッセイ集。氏は戦中生まれなので、特に子ども時代の話が多いこの本は戦中戦後の話題が多いのですが、普通のエッセイの中にそういう話が混じってくる世代の人はすっかり少なくなってしまったことに気づかされます。という話はさておき、独特のユーモアがやっぱりおもしろい。中学生時代に電球を売り歩いていて、壊れやすいので慎重に歩く。「何だかそんな映画を、その後大きくなってから見たことがあります。(略)「恐怖の報酬」ニトログリセリン。」に爆笑しました。
2018/02/17
イワハシ
再読
2014/12/04
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