夢野久作全集 10 (ちくま文庫 ゆ 2-10)
夢野久作全集 10 (ちくま文庫 ゆ 2-10) / 感想・レビュー
藤月はな(灯れ松明の火)
「老巡査」は主人公の巡査が哀れです(笑)「二重心臓」はあっけらかんとした語りに対してカタルタシスの物悲しさと最後の文にはっと胸をつかれました。
2012/04/19
いりあ
ちくま文庫から刊行されている夢野久作全集の第10巻。「ドグラ・マグラ」以降、晩年までの作品12篇を収録。「夢野久作」からイメージするような作品は収録されていませんが、こういう作品も残しているのかと、ちょっと驚きます。「ドグラ・マグラ」で全部出し切ってしまったんだろうか。裏を返せば、ある意味読みやすいというのだろうか。
2021/03/14
カーゾン
M:ドグラ・マグラで精魂尽き果ててしまったのか、あまり久作ぽくない小説が殆ど。長所は以前の著作より読みやすい、短所は読後色々考える部分が少ない、て感じか。個人的には「人間レコード」「冥土行進曲」「近眼芸者と迷宮事件」が好み。
2010/11/01
Gen Kato
再読。この巻は正直あんまり好きな作品はない。ある意味、最大の読みどころは解説かなあ。作家や作品を論評する際の危うさについて考えさせられました。「つまらない」は嗜好の問題だから仕方がない。しかし「わからない」はあんまり胸を張って言うべきことではないと思う。読解力の不足を露呈するだけだから…
2013/12/26
bouhito
冒頭の老巡査なんかは、ははあ夢野さんってこういうものも書いてたんですねえという感想。他の短編もそうで、ちょっと夢野久作らしくないというか、まあそこが手抜きと言われてしまうところなのか…。二重心臓は、ミステリーとしては確かに疑問がつくかもしれませんが、絶世の美人が実は男というのは何とも夢野久作らしいと思います。
2014/08/27
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