ベストセラーの構造 (ちくま文庫 な 11-3)
ベストセラーの構造 (ちくま文庫 な 11-3) / 感想・レビュー
K・J
するどい批評本。ベストセラーがなぜできるのかを作家・消費者の視点で描いている。ベストセラーに「する」中流階級層の心理的指摘にうなずかずにはいられなかった。ああ、だから「ベストセラー小説」って……。
2014/02/02
てら
「スターからマスター・オブ・セレモニー、さらにトリックスター、そしてスケープゴートという変遷」など、非常に示唆に富む初期評論。しかし、ちらちら見える親分肌なところはいつもと同じw 亡くなって再読して、あらためて貴重な人を失ってしまったと痛感する。
2009/07/01
にゃん吉
中間層が肥大し、スケープゴートを必要とする社会が誕生し、スケープゴート的な作家も現れる、新しい読書大衆は、本に「自己のイメージの回復、修正」の機能だけを求め、そのような本を渇望する、スケープゴートは「個」のマイナーの部分をことさら拡大してさらすことで「個」の力を社会にふるい、使い捨てられる。ベストセラーという現象を通じて、大衆社会の本質を分析するような体裁かと思いますが、的確で面白い分析と思いました。著者の本書執筆から30年以上経過した現在の状況も、著者の分析の延長線上か亜流にあるような気がしました。
きのやん
名著。初出は1983年。36年も経っているとは思えない論考。これぞ評論。内田樹など中島梓の亜流に過ぎない。
2016/05/29
伊崎武正
斬新で興味深かった。ちょっと文章がくどいけど。
2014/05/06
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