岡本かの子全集 第3巻 (ちくま文庫 お 19-3)
岡本かの子全集 第3巻 (ちくま文庫 お 19-3) / 感想・レビュー
kinka
少女の夢想を抱えたまま大人になって小説を書いた人、というと私はまず森茉莉が思い浮かぶんだけれど、岡本かの子は少女の夢想を抱えたまま大人の愛欲や母の情愛やエゴまで抱え込んだ上で、生来の芸術家気質と情熱と、加えて思考と知性に裏打ちされた分析力まで動員して物を書いてるんだろうなあと。そんな曲芸じみたことが可能なのかって思うんだけど、少なくとも彼女の小説に関しては可能なんだなこれが。あまりに独特すぎて、シュールというか、異世界観まで漂う。ちょっと凄すぎて、今まで読んでなかったことを後悔しています。
2016/08/27
はるにれ
深く小説の海に沈んでいける。いい作家さん。他にも読んでみたい。
2010/11/02
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