ヴィクトリア朝空想科学小説 (ちくま文庫 か 11-3)
ヴィクトリア朝空想科学小説 (ちくま文庫 か 11-3) / 感想・レビュー
ニミッツクラス
94年(平成6年)の税抜893円の文庫初版。ヴィクトリア朝が舞台ではなく、その年代生まれの錚々たる面子のSF集成。カバー(ノートル・ダム航空ステーション)は心躍るけど内容とは無関係。風間氏編纂14編のうち、9編が本邦初訳(コメ欄参照)で、当時未訳の多いロンドンはともかく、ドイル、キプリング、ウェルズの初訳には驚く。自然や人災のディザスター物が複数あり、知見を得たら先に書いた者勝ちの時代だ。どれとは言わないが禁断の夢落ちが一作ある。「トカゲ」はドイルチックな洞窟探検物で、ドイルのライバル?の作。★★★★☆☆
2024/10/30
けいちゃっぷ
てっきりヴィクトリア朝時代を舞台にしたアンソロジーかと思ってたら、その当時の作家のアンソロジーでした。 古さは否めないけどなかなかのセレクトで、よくぞ探してくれたと感謝感激です。 宇宙へ行く話もあればもっと良かったけど、まさにSFというよりも空想科学小説がピッタリ。 395ページ
2016/10/16
ヴィオラ
内容的には、未知の物への恐れだったり不安だったり、決して明るい未来を想像できるものでは無かったりするんだけど、「明日には何か新しい発見があるかも?」っていう時代の雰囲気は、やっぱりワクワクする。キプリングとロンドンが入ってたんで買ったんだけど、他の作品もなかなか楽しかった。
2013/01/31
なつきネコ@中の人だよ!
ロンドン市の運命の日に、振動エーテルなんたらと言う一文があるけど、相対性理論で否定されてたもので、未来新聞ではアインシュタインと言う名前があり。最初の発表は1905年だから、この短編集は相対性理論に以前から、以後の時代が見える。まぁ、それをおいてもなかなか、面白い奴とスゲェわけわからないの二つが別れる。特に名に恥じずコナン・ドイルや、H.G.ウェルズは面白かった。 テムズ・ヴァレイの大災害は迫力と、登場人物の感情や観察が魅力的だった。
2013/09/12
さくら餅
ちょっと読みにくいものもあったけどなかなか面白かったです。現代でも通じる話が結構多かったので100年ほど前でも空想科学の考え方はさして変わらないのかもしれませんね。
2013/09/09
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