私の村 (ちくま文庫 は 18-1)
私の村 (ちくま文庫 は 18-1) / 感想・レビュー
ウチ●
「まんだら屋の良太」の畑中純描くところのユートピア。この方の画には上手い画には決して無いエネルギーを感じます。故郷の村をダムの底に沈めようとする推進派と反対派の対立。突如現れたモノカキ「鮎」を軸にして村の光と影を描く・・・と。しかし、そこは畑中氏。ふやけた理想郷ではありません。人はお金に転び、嫉妬に狂い、性欲に走る。解説でご自身のおっしゃるとおり、だから人間てオモシロい。宮本常一「忘れられた日本人」に登場する性にとことん開放的な村を連想させますよ。
2018/04/01
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