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泉鏡花集成 4 (ちくま文庫 い 34-4)

泉鏡花集成 4 (ちくま文庫 い 34-4)

泉鏡花集成 4 (ちくま文庫 い 34-4)

作家
泉鏡花
種村季弘
出版社
筑摩書房
発売日
1995-10-01
ISBN
9784480031747
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泉鏡花集成 4 (ちくま文庫 い 34-4) / 感想・レビュー

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nightowl

代表作「高野聖」を収録した巻ではあるものの、日常的な部分に怪異を入り込ませてゆく手腕が光る作品が多い。ロマンチックな再会「伊勢之巻」老婆に付き纏われる夫人の恐怖「悪獣篇」百物語が洒落にならなくなる「吉原新話」夜店の描写から幻想が徐々に…「露肆」などが好み。特に「伊勢之巻」と「吉原新話」を一緒に収録して違和感が無いのも泉鏡花らしさと言えそう。

2019/10/17

クリイロエビチャ

「悪獣篇」。3人の気味悪い老婆というか精というか、おぞましくてゾクゾクする。他にも女性が魔物に連れ去られて責め苛まれる話がなかったっけ?そっちは小屋だった気がする。何の話だっけかな。そして読み返し再び・・・何周目だ。「吉原新話」も百物語が好きな鏡花なので、雰囲気や臨場感が素敵。蠅の場面は人間の浅ましさを描き尽くしている感があるけど人はそんなものだ。そして「露肆」。露店の風俗がこれでもかと書き並べられて民俗誌を読んでいる気分なのに唐突な最後の片腕。「薬草取」や「高野聖」はいつでも安心して読める鏡花ワールド。

2016/03/20

Bks

母の薬を求め、幼少時に出会った美しい年上の女の人との幻想的な山歩き「薬草取」行き逢ったなぞめいた女はなぞめいた術を使い男の前から消えうせる「妖術」が印象的だった。

2017/06/25

ぷらんとぱいん

鏡花作品で1番好きなのが、この中に入っている「薬草取」。ロマンティックで美しいストーリーも好きだし、エクリチュールの生成が生々しく実感できるような小説的魅力を称えた文体もいい。物語に出てくる女性、最初から男が昔に会った人と同一人物なのか。むしろ男が語ることによって、刻刻と変化し完成されて行ったのではないか。

2012/10/06

クリイロエビチャ

「露肆」は民俗学的にも価値がある。「吉原新話」の婆は、人のエゴを浮かび上がらせる装置。綺麗事言ったって本音は・・・と。「朱日記」は女の操を守るために、町は焼かれなければならない、人は死なねばならないと言い切る清々しさが潔くて、やっぱり好きな話だ。「薬草取」は、景色が目に浮かぶような描写、清涼感有る終わりが良い。

2012/04/13

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