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泉鏡花集成 5 (ちくま文庫 い 34-5)

泉鏡花集成 5 (ちくま文庫 い 34-5)

泉鏡花集成 5 (ちくま文庫 い 34-5)

作家
泉鏡花
種村季弘
出版社
筑摩書房
発売日
1996-02-01
ISBN
9784480031754
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泉鏡花集成 5 (ちくま文庫 い 34-5) / 感想・レビュー

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nightowl

調べてみると、代表作揃い踏みの一冊らしい。ふらふらと歩いているうちに怪異に触れる状況が多く、意味は取り難くとも散歩好きとしてはすっと物語に入り込める。のほほんとしていてもやっぱり・・・な「春昼/春昼後刻」、妖しき手毬唄の調べ「草迷宮」、丁度台風の時期だったので歩けない恐怖に読みながら震えた(早く復興が進みますように…)「沼夫人」、峠の女二人の正体とは?「星女郎」など確かに濃いラインナップ。寧ろ異界へ連れて行かれたいと思ってしまう語彙力・文章力に参る。

2019/10/14

クリイロエビチャ

何度読んでも鏡花は素晴らしい。今回も3年ぶりの再読になった。ということは、これが鏡花と付き合うペースなのかも。「星女郎」、途中まで意味を取りにくいのだけれど、物語世界に入り込んでしまえば、あとはもう引き込まれるままに読んでしまう。いやらしさと酷(むご)さと、あからさまに過ぎて、なかなか粗いのだが、今回一番印象に残った。読むたびにお気に入りが変わるのは、こちらが年を取ったせいなのか。とはいえ、何度でも楽しめるので、たぶん生涯くりかえし読んでいくと思う。本当に、清涼感ある言葉の美しさは日本の宝。皆も読んで。

2015/09/09

クリイロエビチャ

およそ3年ぶりの再読。やはり最も好きなのは「沼夫人」だった。怪奇と美しさの匙加減がちょうど良くて、ゾクゾクする。「星女郎」は怪奇よりも耽美が勝った作品。女が女の諸肌脱がせて痣に唇を這わせ、それを透き見する男というシチュエーションは、なかなかに官能的。「春昼」「春昼後刻」、読んでいて陽の光の暖かさや土の匂いを感じる。鏡花はタイトルのつけ方も秀逸だなぁ。「草迷宮」のラストシーンは、宗教画のような一枚絵が頭に浮かぶ。

2012/05/18

クリイロエビチャ

草迷宮や春昼など有名作品が載ってるけど、あえて「沼夫人」「星女郎」を推したい。「沼夫人」の情景描写は最上。

2009/06/03

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