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泉鏡花集成 7 (ちくま文庫 い 34-7)

泉鏡花集成 7 (ちくま文庫 い 34-7)

泉鏡花集成 7 (ちくま文庫 い 34-7)

作家
泉鏡花
種村季弘
出版社
筑摩書房
発売日
1995-12-01
ISBN
9784480031778
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泉鏡花集成 7 (ちくま文庫 い 34-7) / 感想・レビュー

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クリイロエビチャ

並行して澁澤龍彦の本を読んでいて「日本人にはなじみの深い松籟」とあり、「聞いたことないぞ?」と無学にも知らなかった私。ところがその翌日に「みさごの鮨」を読んでたら、出てきたじゃないか、松籟が。何度も読んだことがあるのに、今まで目が流れていたんだなぁ。こんな風に、読書体験が繋がっていくのが本を読む楽しみの一つ。目が開かれる感じがする。「夜叉ヶ池」は好きなんだが、いつか観た歌舞伎のせいで、学円を右近さんのビジュアルで読んでしまう。それだけ役にはまっていたのかなぁ。百合と晃は役者に引きずられずに読めるんだけど。

2015/10/31

ふじっこ

『夜叉ヶ池』が読みたかったので図書館で借りました。あまりこのような文体に慣れてないので最初は苦戦しましたが、どれも美しい作品でした。ここには『夜叉ヶ池』の感想を。人間は醜い。自らの利益を求め同族と争いを起こす。しかし、天地自然、神の前では醜い者もそうでない者も同じように矮小なものでしかない。鏡花は当時何を伝えようとしたのだろうか。そして、この作品は人間が自然を制御しようとしながらも震災などでその不可能性が露呈した現代で読まれるべきだと思います。

2013/03/14

クリイロエビチャ

「みさごの鮨」は何度読んでも身に沁みる。あの最後は、お光が気の毒過ぎやしまいかね。「海神別荘」「天守物語」「夜叉ヶ池」。人間とは違う理屈で生きているモノたちの、その途方もない理屈。だけど、鏡花の筆致にかかると、丸めこまれるように納得させられてしまう。いずれの戯曲も歌舞伎で観たが、人間が演じるのはやっぱり無理なんじゃないかな。役者がモノの理屈を滔々と語る時、客席から笑いが起きたもの。荒唐無稽な理屈を納得させてしまう圧倒的な神々しさと妖しさが無いから、阿呆に見えちゃう。特に海の公子なんかは。

2012/06/06

クリイロエビチャ

「みさごの鮨」。美人ではない女性がクローズアップされるのは鏡花には珍しい作品。「鷭狩」、小指をね・・・。

2009/07/22

しみちゃん

基本的に再読が多いです?泉鏡花「海神別荘」は何度読み返したことか!例えば沖の僧都が身代の品の数々を読み上げるところ、公子と美女のやりとりなど、字面からして美しい♪

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