猫が耳のうしろをなでるとき (ちくま文庫 え 4-2)
猫が耳のうしろをなでるとき (ちくま文庫 え 4-2) / 感想・レビュー
空猫
帯通り「かわいくてちょっと意地悪」なファンタジー童話。家にいる家畜だけでなく森にいる動物たちもみんな言葉を話す。農場に住む幼い姉妹は、いつも不機嫌な両親を始めとする大人たちと、みんな(言葉を話す動物たち)との知恵でなんとか乗り切ろうとする。子供向けにしては両親の悪い魔女並みの意地悪さが過ぎるか。特に最後の『ろばと馬』は…(-ω-。)。佐野洋子さんの少し不気味な挿し絵がぴったりかな。
2020/09/16
深海
新聞の書評でチェックしていたもの。現実と嘘がするりと馴染んでとても不思議な作品。佐野さんのイラストも毒のある感じで、好き。子供たちが動物になってしまう話が特に印象に残っている。自分が何者であるか忘れて、皆にも忘れられてしまうなんて、想像するだけで寂しい。
2013/06/02
くろすけ
佐野洋子の絵と岸田今日子訳が珍しい古書。フランスの田舎、ある家族の暮しが舞台。登場人(動)物たちの駆け引きがシュール。両親は子供や動物に暴力を振るい自己弁護的で全く共感出来ない。動物は人間と言葉で会話し、ろくでなしの両親の間違いを正し諭す。姉妹と動物は両親からもたらされる苦境に知恵を絞り対抗する。学校の先生も堅物。子供や動物が賢く感性豊かに描かれ、大人は無知で理性が足りない。ラストは蛇足な一文「両親は(中略)しあわせでした。だって、本当はすてきな両親だったんですから。」で終る。皮肉?と考え込んでしまった。
2021/03/11
natsumoto
おしゃべりで、でしゃばりの動物たち!
2009/04/10
ハルトライ
期待を下回った。
2014/10/11
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