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妻への手紙 (ちくま文庫 も 8-17)

妻への手紙 (ちくま文庫 も 8-17)

妻への手紙 (ちくま文庫 も 8-17)

作家
森鴎外
小堀 杏奴
出版社
筑摩書房
発売日
1996-09-01
ISBN
9784480031891
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妻への手紙 (ちくま文庫 も 8-17) / 感想・レビュー

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sasa-kuma

森家読書年間⑦ 鴎外は周りの人たち(妻、子、母など)を本当に愛していたのだろう。その愛する人たちの関係がうまくいかなかったことは、鴎外にとってとてもつらく感じられたのではないか。「あばよ」「でれ助」などくだけた感じが面白い。鷗外や妻しげや茉莉が「日本橋 榛原」の便箋を愛用していたと何かで読んだことがあり、この手紙の中にも使われたものがあるのかなぁと想いを馳せる。

2016/11/14

テイネハイランド

図書館本。森鴎外が、日露戦争従軍中に年齢の離れた二度目の妻しげ子に送った手紙が中心であり、P.191からは、鴎外の次女小堀杏奴の解説がわりの文章も併録。絵に描いたようなエリート官僚/軍医であり文学方面においても論争好きであった鴎外が、こんなにも筆まめで、妻子に甘い面を見せる人だったなんて、最初はすこし驚きましたが、意外と世間によくあることなのかなと読んでいくうちに、だんだんと考え直しました。手紙の最後の文句が「あばよ」と締めるようなくだけた手紙の数々ですが、文豪らしくその内容はなかなか読ませる内容でした。

2016/07/31

陽@宇宙望遠鏡⭐︎星と宇宙とロケットが好き

森鷗外の日露戦争時の妻への手紙。文学者でも無く軍医でも無い森林太郎としての姿が見える。高校で「舞姫」を読んだ時の衝撃。まだ純真無垢なあの頃の私に、この一冊を読ませてあげたい。嫌悪から一気に尊敬と憧れに瞬時に変わるだろうに。しげ子への愛妻ぶりと愛娘茉莉への普通の親バカぶりに心温まる。ユーモアのある文章は心配懸けぬ様の配慮だろうか。季節の花や月(と言えば漱石には敵うまいが)を書くそんな鷗外に惚れ直す私。妻は月など見ない流儀とあるのがまた面白い。遠く離れて居ても妻をよく知る様子や言葉かけなど笑みが溢れる。でれ助

2014/03/02

ゆかっぴ

戦地から妻に送った手紙の数々には妻子への愛情が溢れています。自分の苦労や困難はほとんど記さず、優しい大きな人だったんだろうな。これを読むといかめしい印象だった鴎外が身近な人に感じられます。

2015/07/19

るーしー

戦場から歳の離れた妻に送った手紙。鴎外先生、かなり筆まめです。そしてかっこいい。40歳を越えて、どっしりと落ち着きながらも少年のようないたずらっぽさもチラリと覗かせ。奥さんにデレたり、離れて暮らすまだ小さな子供を心配したり、写真で見るあのお堅い感じとは違った鴎外の一面を知りました。鴎外自身にはあまり興味がなくても、最近のやけにベッタベタした恋愛小説や映画に嫌気がさしている人にお勧めです。鴎外の穏やかで、さりげない愛情にときめくこと間違いなし!

2015/11/04

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