吾妻ひでお童話集 (ちくま文庫 あ 24-1)
吾妻ひでお童話集 (ちくま文庫 あ 24-1) / 感想・レビュー
Mark.jr
グリム童話を下敷きにしたものや、ファンタジー風味ながらもやっぱり不条理な味が隠せない作品が集まった前半部。内向的というか、要するにもっとわけの分からない作品が集まった後半部の二つのパートにざっくり分かれています。特に、後半部に実家のような安心感を覚える人はいるのではないでしょうか。
2021/03/03
文也
吾妻ひでおといえばギャグの他にエログロナンセンスと評される事が多いと思うが、この本の前半は童話をモチーフに取っていることもあり、比較的マイルド。木こりが木が倒れる音に性的興奮を覚えるとかいう話は笑った。後半の作品群はアルコールキメキメなのかなって感じで、著者の深層心理や幻覚をごちゃ混ぜにしたような世界が展開される。この辺はほとんど既読の作品だったけど、改めて読んでも尖ってるなあ。最後のとり・みきの解説まで面白くてちょっと得した気分w
2020/12/30
ビシャカナ
吾妻ひでおの短編はいくつか読んだが、エロ・グロ・ナンセンスでイカれてるとしか思えない作品ばかりだったが、この短編集は童話が下書きになっているから、わりと普通に読める。吾妻ひでお本人の深層心理や過去の出来事を掘り起こすような内観的な作品も不思議な魅力がある。
2016/04/25
hibimoriSitaro
再読。96年12月初版。童話集は前半の70頁で後半は「鎖」「NAMAKO」「夜の魚」といったSF系。解説とり・みき。いちばん好きなのは「鎖」かな。
2013/05/12
なん
幼少期ななこSOSのアニメ版を見て育ち「失踪日記」からこの作品に辿り着いた。自分的には、色々引っくるめて正当に評価されている作家さんのひとりだと思っている。
2023/04/29
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