こいつらが日本語をダメにした (ちくま文庫 あ 10-12)
こいつらが日本語をダメにした (ちくま文庫 あ 10-12) / 感想・レビュー
まふ
私の尊敬措く能わざる赤瀬川原平氏が郎党(?)のねじめ正一氏、南伸坊氏と共に日本語のオモシロ例、オカシナ例を取り上げて「徹底解剖」する痛快無比な書物。ハラの皮がよじれて元に戻すのに苦労する。一言で言えば「バカバカシイ」「クダラネェー」に尽きる解釈をマジメに語り合うその姿、日本語の真実に「真正面から迫ろう」とするその意気込みに感動を覚えない人は誰もいないであろう。これまで何度読み直しただろうか、読むたびににじみ出る「バカバカシサ」「クダラナサ」でこの書に並ぶものは今のところ見つかっていないのでアル。
2024/06/18
kinkin
赤瀬川原平、ねじめ正一、南伸坊さん、考現学の御大が日本語のことわざや格言、成句にするどいツッコミを入れているのが楽しい本。「のどから手が出る」、「黒山の人だかり」、「足留めを食う」では足袋のこはぜをどう食べたらよいか他多数。ねじめ正一さんは「どんぶり勘定」という言葉が気になってどんぶりを持って銀行に行ったそうで500円玉なら468枚、100円玉なら634枚入ることを確認したそうだ。他にも自分なりに考えてみたがなかなか面白いと思った。
2017/01/29
5〇5
「日本は、ことわざが多い国みたいだね」 「そのことわざや慣用句を、好き勝手にいじり倒したのがこの本ってわけね」 「確かに、普段何気なく使っている『言葉』を、こんな風にもてあそぶって、楽しいよね」 「そうね、花を咲かせたり、交わしたり、濁したり、飾ったり、尽くしたり、詰まったり、尻を捉えたりしてる…『言葉』だけにね!」
2024/11/14
AU
深夜ラジオのようなノリで慣用句を茶化しまくる一冊。ある慣用句を取り上げ、座談会形式でそのことについてあれやこれやと話し、飽きたら次の慣用句へ…と進んでいく。読み始めはそのノリに若干ついていけなかったものの読み進めて同調できるようになるとどんどん楽しくなってくる。これがもし公開座談会でその場で観覧できてたらゲラゲラ笑ってたんだろうな。「日本語」が好きな人はきっと楽しめる。
2016/11/29
長老みさわ/dutch
巷間で流れる間違った日本語をあげつらってどうたらこうたらの本かと思ったら、日本語をダメにしたのは著者たちだった。「“のどから手が出る”のはどれくらい飢餓状態になったらいいか」「“黒山の人だかり”とは何人以上を言うか」云々云々…。困った爺さんたちだ。
2009/12/07
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