一少年の観た聖戦 (ちくま文庫 こ 4-17)
一少年の観た聖戦 (ちくま文庫 こ 4-17) / 感想・レビュー
とみやん📖
小林信彦さんの本を以前から読みたいと思っていた。東京の古き良き時代を知る人なので。 両国の菓子屋さんの家に昭和7年に生まれた方でゆとりのある生活だったのか、映画三昧の日々だったらしい。皇紀2600年の1940年から憲法発布の1947年までの戦前の映画コラムといった内容。 飯能と新潟への疎開、戦後の闇屋生活など、少年時代の経験も織り交ぜ、当時の暮らしをリアルに知ることができる。小林少年はラジオや新聞から当時の国情をかなり冷静に理解していたのが驚き。嘘をついたマスコミ、自由を奪った集団疎開の2つが印象的。
2020/08/10
unterwelt
戦時中に作られた映画にも<アメリカ的>なものが入っていたり、集団疎開の辛さも分かった。ただ、それ以上に衝撃的だったのは、戦前の下町でモダニズムやアメリカ二ズムに触れてきた著者が<国策映画><プロパガンダ映画>を観続けさせられてしまうことでアメリカ人への印象を悪化させたことでした。
2016/01/05
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