日本フォーク私的大全 (ちくま文庫 な 17-3)
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日本フォーク私的大全 (ちくま文庫 な 17-3) / 感想・レビュー
へくとぱすかる
なぎらさん自身が、ここに登場する世代のシンガーで最年少だったことが、当事者でありながら、客観的にこの世界を見て、しかも情熱をもって記録・記憶することができた理由のようだ。それだけに貴重な「あの時代」の資料である。何よりも他では聞けないなぎらさんの目を通した話。既成の世界から抜け出したつもりが、いつしか世界に絡めとられていくというのは、どんなジャンルにもあるだろうが、なかなかそんな単純なものではなく、「ところがどっこい」的なところは絶対にあると思う。元本の出版からすでに30年近く過ぎているが、果たして今は?
2023/09/09
山田太郎
NWとパンクとテクノなんで、何曲か好きな曲はあるけど、ジャンル的にはそう好きなもんでもないけど、この本は面白かった。語り口がいいというのか。井上陽水は好きですが、フォークじゃなくてニューミュージックでというか、実態のよくわかんない言葉だなニューミュージック。ロックじゃないけどフォークじゃないということかフォークの進化系というのもちょっと違うのかと。好きでやってるけど売れなくて苦労したみたいな話はやっぱり面白いなと。行き過ぎた商業主義もアホだけど、全否定もアホなんで、何事もほどほどだと思った。
2018/12/15
kinupon
その時代が蘇ってきますね。ほとんど聴いたな。
2020/06/06
燃えつきた棒
○吟遊詩人 いずこより来たり いずこへか去る 今宵限りの 梁山泊でのひと盛り 拓郎以来、ずっとフォークファンの僕には、「水滸伝」を読んでいるようだった。 なぎら健壱と言えば、真っ先に思い浮かぶのが「鼻から牛乳」だったので、やや下に見ていたが、高田渡がステージで酔って寝てしまったときにその代役を務め、高田が入院した際にも本人から代役に指名されたという辺りで、羨望とともに尊敬の念も芽生えた。 単なる大酒呑み同志の絆を越えて、高田が自らの後継者に指名したというのだから、一目置かざるを得ない。
2018/08/04
アズル
最近、youtubeでなぎら健壱とアルフィー坂崎の「フォーク喫茶 ジャンボリー」の映像をちょくちょく観ていました。なぜか妙にハマってしまい、毎日のように高田渡を聴く日々です。「タカダワタル的」のDVDを買ってしまいました。本書の中で、「五つの赤い風船」の「遠い世界に」が今では教科書に載っていてびっくり! ということが書かれていましたが、私も小学校の音楽で歌いました。子供ながらにメルヘンチックな皮をかぶった社会的な歌だなぁと思い、私はあんまり好きではなかったです。
2016/08/21
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