私とハルマゲドン (ちくま文庫 た 35-1)
私とハルマゲドン (ちくま文庫 た 35-1) / 感想・レビュー
Yapuppy
電話帳の変な名前を探す作業は、私も小学4-5年生の時にした記憶がある。変なものをみつけた時のwkwk感を大事にして生きていれば、日常生活で退屈したり鬱になったりすることはあまりない。物語の本筋ではなく細部の設定を楽しんだり、瑣末で膨大な知識を暗記して悦に入ったりするのは本当に楽しい。自分の周囲に国鉄さんがいなかったのは幸運なのか、不運なのか、ゆっくり考えたい。いや、いたのか。
2013/06/05
ヘンリー
世間の目を気にせずに、おたく道=「変の道」を歩めれば、自殺したり病気になったりしなくてすみます。しかし、その道も蛇の道ぞ。
2010/03/10
澤水月
かつて敬愛し後に離反した友人との劇的な邂逅、互いに当時の青さを認めあう場面は感動的。彼らが在籍したアリス出版、群雄社など「自販機本」編集時代の話が無茶苦茶面白い。
2009/11/19
hommasusumu
面白かった。1964年10月10日東京オリンピック。竹熊4歳。「完全なテレビ世代」ウルトラマン。成婚パレード。鉄腕アトム。怪獣=ハルマゲドン。国鉄鉄民さん。旅人の倫理。芸能山城組。ヒップ。解っている、進んだ。平和主義、原始共産主義。自分はもっとサイバーパンクに近い。ブルーベルベット。上祐「九年間セックスしてません」。お笑い。禅を始める前「山は山であり、川は川である」、禅を始めたら「山は山でなくなり、川は川でなくなる」、禅を終えた後「山は山に戻り、川は川に戻る」。オウムは特殊ではない。私とハルマゲドン。
2013/11/02
くさてる
再読。オウム真理教という事件と、そこにある信者の心性について、自分史を語りながら解きほぐしていった一冊。「オタク文化論」という風に評されているけれど、その表現は他人事すぎるように感じる。竹熊氏は、オウム事件の報道を「自分の過去からの逆襲」のように感じ、改めて自らの過去を語ることにより、その気持ちを整理しようとする。結果、たどりついた結論らしきものは、はっきりと明確なものではなく、しかし、ひとつの答えではあります。やはり、ひとは自分で自分の責任を負うしかないのだと。逃げずに生きていくしかないと。そう感じた。
2004/09/10
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