久生十蘭集 (ちくま文庫 か 35-3 怪奇探偵小説傑作選 3)
久生十蘭集 (ちくま文庫 か 35-3 怪奇探偵小説傑作選 3) / 感想・レビュー
かわうそ
久生十蘭を一冊まとめて読むのは初だったけど、ミステリーから幻想小説、冒険小説までどの作品をとっても魅力的でこれから一気にはまりそう。「湖畔」「予言」「虹の橋」あたりが特によかった。
2013/12/29
不見木 叫
「黒い手帳」・「湖畔」・「月光と硫酸」・「母子像」・「虹の橋」が私的ベストです。
2024/08/09
ネムル
短編の精華とも究極とも、いくら褒めても足らないくらい。30~40ページほどの簡潔さで、飄々とユモレスカといった作品が好きで、本作なら「黒い手帳」だったり「月光と硫酸」だったりする。ベストは「湖畔」で、人が死んだの生きたのと間を飛び越える軽やかさが鮮やかで小気味よい。
2012/07/12
マカロニ マカロン
個人の感想です:B。著者は1902~1957の戦前~戦後の短編小説が得意なミステリー作家。1951年直木賞受賞。本作に収録の『黒い手帳』『ハムレット』『湖畔』などを読むと、時代を感じさせる文体ではあるが、耽美的な独特の展開が面白かった。真相は殺人か自殺か、友情と裏切り等など本格的なミステリー小説あるいは怪奇小説となっている。このところラノベ的な推理小説を連続して読んできたが、半世紀前にはこんな小説もあったのかと対比できた。『ハムレット』とその原型作『刺客』を両方読むと、著者の小説手法が感じられて興味深い。
2018/10/04
tosca
日下三蔵篇の中短編集。すごい作品群。短編だからといってサラッと読める作品はない。密度が濃く、1編読み終える毎に休憩が必要な位だった。時代が古い事が、より想像力を掻き立てられ、日本国外が舞台のストーリーは無国籍な感じが逆に古さを感じず、幻想的なテイストもありつつ、決して軽くはない。好みだったのは、「湖畔」「墓地展望亭」「地底獣国」。
2019/07/29
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