小栗虫太郎集: 完全犯罪 (ちくま文庫 か 35-11 怪奇探偵小説名作選 6)
小栗虫太郎集: 完全犯罪 (ちくま文庫 か 35-11 怪奇探偵小説名作選 6) / 感想・レビュー
かわうそ
異様なムードと奇抜なネタの作品がずらりと並んでいてどう考えても面白いはずなのに、かなり難解なため話の筋を追うのに精一杯で雰囲気を楽しむところまで至らず。そんな中でも「完全犯罪」「倶利伽羅信号」あたりは面白かったです。
2015/09/27
たく
ちょっと流し読みですませてしまったので後に再読のこと
2014/01/22
ヨコケイ
「完全犯罪」「方子と未起」以外は初読。上手い下手はともかく、虫太郎の文章を読むと、ひとつづりの呪文を詠む気持ちになる。それも音声ではなく視覚的な呪文、字面が由来の呪文で、カリグラフィのよう、黒丸尚訳のサイバーパンクやエルロイを読むのと同種の快楽を感じる。「黒死館」のみならず「人外魔境」にすらそれを感じるわけで、何ら普遍的な感覚でなく、個人的なものであろう。それがため、たとえ内容がたわ言のようなものだったとしてもそれがなんだろう、という心もちになる。
2016/10/23
五戸燈火
これがデビュー作か。「完全犯罪」。法水麟太郎ものでお馴染みの奇想天外奇妙奇天烈な超絶トリックに思わず、いや、思った通り「マジかよ……」とため息をつかずにはいられなかった。小栗節全開。これが好きな者にとってはたまらないですね。その他、特に良かったのは「海峡天地会」と「紅毛傾城」。異国情緒溢れる「海峡天地会」は、序盤の説明がちょっと長ったらしいけれど、終盤の畳み掛けるような展開は圧巻。小栗らしからぬ(?)現実的なトリックも見事。「紅毛傾城」はミステリというより伝奇ロマンかな。結末の美しさにただただ感動。
2015/09/26
higashi
エログロな雰囲気は乱歩と共通するが、虫太郎のほうがはるかに難解。 怪奇小説集ということで、ミステリという箍が外れたやりたい放題の中短編が並ぶ。
2014/08/08
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