蘭郁二郎集: 魔像 (ちくま文庫 か 35-12 怪奇探偵小説名作選 7)
蘭郁二郎集: 魔像 (ちくま文庫 か 35-12 怪奇探偵小説名作選 7) / 感想・レビュー
aquamarine
前半はフェティシズムの境地を感じさせる短編ばかり。息を止めたり足の裏はまだしも轢殺に執着する話まで。気持ち悪いもののはずなのになんか癖になる。でもこればかり一冊は厳しいと思い始めた中盤、不可解な事件があって解決がある、探偵小説としかいえない中編が。そして後半多いのは人造や現代医学では考えられない何かを医学的に施された美少女たち。SFというより「科学小説」と呼ぶのが似合いそうなこれらが不思議な色を湛えてそこにあります。誰にでも勧められるものではないのですが私はこの奇妙な世界観を十分に楽しみました。
2016/07/15
かわうそ
機関車運転中の轢殺とか桃源郷をかいま見るための息止めとかフェティシズムを超えた行為に取憑かれた変態達の物語や、不思議な出来事そっちのけで美少女を追い回す馬鹿男達が主人公のSF群など変な話満載でパンチの効いた短篇集。面白かったです。
2015/04/22
不見木 叫
怪奇小説としては「鉄路」・「孤独」、ミステリとしては「足の裏」・「蝕眠譜」、SF小説としては「植物人間」・「脳波操縦士」が私的ベストです。
2022/08/13
林 一歩
掘り出し物でした。
2013/01/15
ヴィオラ
端々にどこか「厨二病」的なものを感じる。読んでるこちらが気恥ずかしくなる、的な?嫌いではないし、むしろ楽しんで読めたのだけれど、どこら辺が?と聞かれると上手く言語化出来ないのであしからず。蘭さんは、もし現代に生まれていたら面白いライトノベルとか書いていたかもしれないw
2024/10/19
感想・レビューをもっと見る