樋口一葉の手紙教室 (ちくま文庫)
樋口一葉の手紙教室 (ちくま文庫) / 感想・レビュー
アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯
樋口一葉が死の直前に依頼を受けて書いた『通俗書簡文』を森まゆみさんが解説。それぞれの例が新年と春夏秋冬の四季ごとに分かた手紙の文例が一葉によって書かれており「春雨ふる日友に」や「新茶を人におくる文」「雷鳴はげしかりし後友におくる」「冬のはじめ仕立物の手伝いをたのむ文」さらに雑の部では「猫の子をもらいにやる文」「事ありて仲絶えたる友のもとに」「人の家の盆栽を子のそこないつるに」など、どれも短編小説でも読んでいるかのように情景が目に浮かぶ。森まゆみさんの解説もわかりやすい。
2015/09/12
いちはじめ
樋口一葉が『通俗書簡文』という手紙の書き方の実用書を書いていたこと自体、この本ではじめて知った。その内容紹介だが、森まゆみの目の付けどころがまた面白い。
2004/05/23
skydog
一葉が亡くなった年、明治二十九年五月に博文館から刊行された「通俗書簡文」。 その中から約半分程度を抜き出して解説したものだ。 一葉が博文館から依頼され、わかりやすくいうと「手紙の書き方」の文例を指南したもののようだ。 しかし小説と違わず、何と流麗で美しく調子のある文章だろう。 現代では手紙を書くことなどだいぶ少なくなっているが、このように文章を編めたら手紙を書いてみたいものだと思う。
2015/09/30
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