山田風太郎忍法帖短篇全集 1 かげろう忍法帖
山田風太郎忍法帖短篇全集 1 かげろう忍法帖 / 感想・レビュー
けやき
本編は初めてですが作品は全て既読済み。しかしそんなことは関係なく面白い。山田風太郎生誕100年記念というわけでもないですが忍法帖の短編を読みたく思い手にとりました。「忍者本多佐渡守」が秀逸。稀代の謀臣がうまく描かれてます。「忍者服部半蔵」も好き。役割というものはかくまでも人を変えるのかと言ったところ。大満足でした!
2022/06/01
kokada_jnet
忍法帖の短編作品を読むのは初めてですが。この本はイマイチ。史実にあわせた感じで、短編だと、奇想がふくらむ前に小説が終わってしまう感じ。
2021/04/18
星落秋風五丈原
ざっと並べた収録作のタイトルを見て、「おや?」と思われた貴方は歴史に詳しい。そう、この中には忍者として後世に知られていない人が混じっている。それでも、稀代の大泥棒・石川五右衛門は、やってる事が似ているし、「忍者だった」と言われても、意外性はない。しかし、例えば明智十兵衛はどうか。明智十兵衛、よく知られている名では明智光秀。織田信長を本能寺に襲った、あの男だ。また、本多佐渡守、よく知られている名では本多正信。真田信之の舅、武功で名を挙げた本多平八郎忠勝とは異なり、専ら帷幄において謀を巡らせた家康の忠臣である
2004/06/24
二笑亭
最初期に書かれた忍法帖の短篇集のため、全体的に奇想は控えめ。怪奇色の強い「忍者明智十兵衛」。徳川幕府内部の権謀術数をサスペンスフルに描いた「忍者本田佐渡守」。一部設定を変えそのまま『忍法忠臣蔵』に流用された「忍者帷子乙五郎」の3篇が個人的にお気に入り。
2022/08/22
サケ太
奇々怪々な短編の連続。様々な忍者、忍法が出てくる。その忍法により、運命が変わり、されど因果にとらわれる。あるものは滅び、あるものは栄える。男女の関係、野望の業深さ。個人的には「忍者服部半蔵」に引き込まれてしまった。ある人間に影響され、立場を与えられてからの劇的な、変貌、まさしく変身。そして「『今昔物語集』の忍者」で知る山田風太郎先生の発想、昔の物語の面白さ。素晴らしかった。
2015/12/14
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