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柳田国男の読み方: もうひとつの民俗学は可能か (ちくま新書 7)

柳田国男の読み方: もうひとつの民俗学は可能か (ちくま新書 7)

柳田国男の読み方: もうひとつの民俗学は可能か (ちくま新書 7)

作家
赤坂憲雄
出版社
筑摩書房
発売日
1994-09-01
ISBN
9784480056078
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柳田国男の読み方: もうひとつの民俗学は可能か (ちくま新書 7) / 感想・レビュー

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Arisaku_0225

民俗学をテーマとした専門書や作品に必ずと言っていい程聞く名前である「柳田国男」という男の幻影を彼の著作から見出す。「あとがき」にもある通り、柳田国男の仕事は数多くの書籍で引用されるもののどれも断片的であり、彼の実像を捉えきれなくなっている嫌いがある。「柳田学」でもって彼を捉え直した本書は彼の業績と問題点が見えてくる良書。著者は筑摩書房の「定本柳田國男全集」を全巻揃えて読んだというのだから凄い……。

2023/09/22

misui

柳田国男のテクストを丹念に読み解くことで、民俗学がその始まりにおいて選んだもの選ばなかったものを問い直す試み。大雑把に言えば、柳田後期の「民俗学」誕生によって穏やかな稲作の思想が選び取られ、初期の漂白民・山人・アイヌなどのアプローチは祀り棄てられたという。周縁・外部に捨てられた思想を問うということで、著者の過去作を読んでいれば様々にオーバーラップするところがあって面白いかと思う。

2011/06/04

茶幸才斎

一目小僧や人柱(供犠論)、山中や北方に追われたアイヌ等の先住異族(山人論)、定住社会の枠外に生きた乞食、巫女、毛坊主(漂泊民論)など、柳田国男が活動前期(明治・大正期)に傾斜した主題の一部は、自身が活動後期(昭和期)に確立した「民俗学」からは欠落している。これらの主題に学問としての光を当てるべきでは、と示唆している本。個々の概念の間に共通性や連関を見いだし説明を試みることは、科学的態度として正しいのだが、柳田の仕事は概して検証が困難だ。学問として扱うには無理がある。読み物としてはマニアックで私は好きだが。

2013/08/29

がっち

柳田図書を読み込みそれを分析し、そして、民族学を再定義する。異系の形である山の神や、山人やアイヌといったものを読み解く。稀に見る良書であると感じる。忘れられた内容というものがあってそれを含め再定義することは必要なことであると感じる。どんなものであってもだ。

2013/06/12

takao

柳田国男が後期に封じ込めたもの

2017/01/15

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