百姓の江戸時代 (ちくま新書 270)
百姓の江戸時代 (ちくま新書 270) / 感想・レビュー
そうたそ
★★★☆☆ 江戸時代、百姓たちは年貢を納められなくなった反動として一揆を起こしたという教科書的な知識を見直させてくれるような一冊。確かに、百姓たちが本書で述べられるように理性的であってもおかしくはないし、むしろこちらの説の方が頷けるかも。色々と新しい発見をさせてくれた一冊。
2020/02/06
tsubomi
2016.06.14-07.16:武士社会の目線、支配階層から見た目線、そして江戸/京目線で書かれた教科書で習ったことと、恐らくは同じ事象を百姓目線、被支配者目線、そして地方目線で見るとこんなにも違って感じるのか!と驚きの面白さ。地方に埋もれている史料を読み解くことの大切さを実感しました。佐渡の政治・経済が中心ですが、他の地方の歴史も調べたらきっと面白いでしょうね。百姓の概念は私の中ではここ十年くらいの間にかなり変わってきていたのですが、この本はそれをサポートして余りある内容でした。
2016/07/16
さこちゃん
図書館本。著者の郷里、新潟佐渡の郷土資料を元に、従来の歴史認識を覆す江戸時代の百姓の生活を解説。今までの弱い百姓の認識が変わった。学校で教えている歴史は、一方的で薄っぺらい。
2016/04/03
ごろ寝
百姓は武士に支配されいじめられる存在という見方は間違いであることが述べられている。年貢の決め方に意見を言い、商売をし経済を根底から動かし、ある意味時代の主役だったのだなと思った。確かに歴史の授業って王様とか将軍がなにしたかにしたという話になりがちだよねぇ。
2016/08/13
Hiroki Nishizumi
とても興味深く読め、良かった。教科書的な史観では事実は分からないとする著者の見解に惹かれる。特に幕府の法は社会現象に対する後追い対策であること、百姓は検地により土地の所有が出来たこと、一揆は暴動ではなく合目的的な手段であったことなど目からウロコに近い感覚を得た。
2015/11/12
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