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村からみた日本史 (ちくま新書 328)

村からみた日本史 (ちくま新書 328)

村からみた日本史 (ちくま新書 328)

作家
田中圭一
出版社
筑摩書房
発売日
2002-01-01
ISBN
9784480059284
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村からみた日本史 (ちくま新書 328) / 感想・レビュー

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さきん

通説では江戸時代は農民層は高い年貢に悩まされ、飢餓になれば飢え死にするか一揆をおこして討伐されるのがおちだったという扱いだが、史料の数字を追ってみると、現代でいう兼業農家のような、必ずしも稲作のみで生計を立てているわけではない農家の姿が見えてくる。百姓のごとく、内職や特産品製造、販売にも力を入れていたし、出稼ぎも多かった。その現金収入には税金はほぼかかっていなかった。年貢も江戸時代初期より拡大しているケースが多かったため、年貢の収量に占める割合は2割代に落ちていることもあった。興味深い。

2018/11/04

樋口佳之

村の史料をよみなおして、百姓を政治の被害者の座から歴史を動かす主役の座に引きあげること、それが本書の課題/呉座勇一氏が新聞で取り上げたと言う話があるけど、その内容がとても気になる。/カムイ伝のイメージが覆ったと言う感想がネット上に散見されるが、正助の商品作物への熱意をどう読んだのだろう。/一方、被支配階級の欲望と行動の意義に偏り過ぎとも感じる。法や制度を作る者の意志は貫徹しないけど無力でも無いだろう。/Amazonでは紙本は既に古本のみ。kindle化によって絶版から救われているのかな。ならば善き事

2018/10/04

マッピー

この本で紹介している時代の越後の農民は、気候的に安定していた頃の米どころですから、余裕はあったでしょう。冷害に次ぐ冷害に苦しめられた村が、どれほどあったか。宗門人別帳の上では農民と記載されていても、実際は国を抜け出て金回りのいい仕事をしている人がたくさんいた。だから、農民=貧乏ではないという書きぶりですが、農家としての収入以上のものがあるから抜け出すのでしょう?そして抜け出せない人たちがその分も米を作らないと、村としての年貢は納めきれないわけでしょう?やはりそこを無視してはいけないんじゃないかと思うのです

2017/03/15

AR読書記録

江戸時代の歴史・社会とか、そんな記録が限られているわけでもなし、研究も延々と重ねられてきていることだろうに、それでもなぜか更新されてこなかった既成概念がごく基本的なところにもある、とか、おもしろい話です。自分の中でも、“百姓”といえば、明治維新まで変わらず、地方でひたすら耕作してる存在、くらいのぼやんとしたイメージだったけれども、戦乱ありの不安定な時代と、(天災以外は基本的に)安定し発展の望める時代とでは、そのありようもそりゃ全然違うでしょうしね。このテーマの読書はまだ続けていこうっと。

2019/06/12

Humbaba

歴史として知られていることも,実際に調べてみると意外と事実とは異なる事が多い.農民の生活が厳しいものであったことは事実だが,それだけが理由で一揆が起こっているわけではない.

2010/02/12

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