性と愛の日本語講座 (ちくま新書 418)
性と愛の日本語講座 (ちくま新書 418) / 感想・レビュー
Koning
色恋に絡んだ言葉の変遷って直ぐに別の表現を作り出して変に曲解して使われ出して手垢がつくとすぐに破棄されてというのを繰り返してる感じがしますな。冒頭の「パートナー」もそうだけど妙に照れて変な意識がこうやらかしてるんだろなーと。その辺の切り込み方は流石としか言い様が無いというか。4年の差がこんな開くもんかーどんだけ脳味噌ちゃんと使ってなかったんだよ自分orzというのも味わえる面白い本です。
2014/07/31
かやは
言葉の変移を見ていると、人間の関係性、環境の変化にも気付く。昨今の恋愛は自由過ぎて逆にありがたみが無くなっているのかもしれないなあ。ひとつの語句に対して深く踏み込まずさらっと流している感じがするので、もうちょっと突っ込んで欲しかった。
2015/06/04
ウイロウ
私は七〇年代前半の生まれだが、「『セックス』という言葉が性交の意味で一般人の間に定着するのは、一九七〇年代後半のこと」など、この本で初めて知ったことは多く、目からぽろぽろウロコが落ちる思いだった(中学時代、国語辞典で該当の項目を引き、級友たちとバカみたいに騒いでいた記憶がある)。初期の大江作品では、性器を意味する「セクス」が多用されていたけれど、あれって単なるカッコつけじゃなかったのか。やはり言葉の歴史的な変遷をたどることは大事。日ごろ何気なく使ってしまう表現に関してこそ、注意深くあらねば、と改めて思う。
2016/01/11
renren
このテの言葉、辞書には載らないし、特に学術用語が意味の一義性確定性・安定性を強く要求するのに対し、すごく変わりやすくて繊細な用語群なんですよね。「広くみんなでわかる」ための言葉ではなく、隠語的に「あなたと私で今だけ通じればいい」みたいな感じで。歴史的に日本における性・愛の意識の変遷を如実に反映していて、言葉=思考のかたち、というのは本当なのだと実感。あと、「片思い」「人妻」が、万葉時代と今だけ使われてて間すっぽり死語だったというのも斬新だった。何でも知ってみるものだなあ・・。
2010/10/07
モリータ
ざっと読み。
2019/04/30
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