神も仏も大好きな日本人 (ちくま新書 936)
神も仏も大好きな日本人 (ちくま新書 936) / 感想・レビュー
ヒデキ
日本人の宗教は、各時代で断絶した仏教、神道、さらに修験道が、知識として認識されて無い中で人々の心にしっかり浸透していたために「無宗教」と思われているということでしょうか? 古代から、支配者が、変わるたびにそれぞれの宗教を都合のいい形に変えてきたが、古代から続く宗教が、それを受け入れてきたということと思って読んでました。 密教を知りたくなりました
2023/02/15
紅咲文庫
あぁ面白いなぁ。特定の宗教に拠らず見通しよく語られる、こういう教わりかたは楽しい。お寺の中には遠方から呼ばれた神社が建てられ、神社があるその土地の荘厳な佇まいに仏教は浄土を想像させてきた。神道は仏教に取り込まれるのではなく共存してきた。冬至のお祝いをキリストの誕生日としたキリスト教のように、異なる宗教の教えが混じり合うことをシンクレティズム-諸教混淆-と言うそうだが、神仏習合は混じり合っていない。だからこそ明治時代に神仏分離が可能だった。ドイツの教会税というのも初めて知った。→
2023/02/26
ステビア
レポート用。かなりわかりやすい。
2015/01/07
くまきん
仏教が我が国に伝来して以来、神道と仏教は深く静かに習合して行った。そしてそれは日本人独特の宗教観を形成する。それを引き裂いた日本の文化大革命は明治の神仏分離でありそれにより生じた廃仏棄釈の運動である。これにより現代日本人の自己は無宗教であると思いながら、神社へ行けば柏手を打ち、寺院に行けば合掌する奇妙な宗教観が形成されるのである。本書はその様な日本における神と仏の関係を、仏像や曼荼羅などの宗教美術や個々の神社と寺院の誕生と消滅の遍歴などを通じて考察している。非常に面白く興味深く読んだ。
2017/09/14
ほぺむ
感想。神様仏様○○様。ありがたいものはありがたいものとしてまとめ。別に神仏分離されてもお寺で葬られるし神社には行くし。宗教に「教化」されすぎていない一般人はもうこの自然な感覚のままそれを継いでいけば良いと思う(この感覚は得難いものかもしれない)。日本の宗教にはこんな歴史があると認識しておくと神社仏閣史跡古典美術の見方に多様性が得られて良いと思う。
2017/08/25
感想・レビューをもっと見る