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「母と子」という病 (ちくま新書1226)

「母と子」という病 (ちくま新書1226)

「母と子」という病 (ちくま新書1226)

作家
高橋和巳
出版社
筑摩書房
発売日
2016-12-06
ISBN
9784480069306
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「母と子」という病 (ちくま新書1226) / 感想・レビュー

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豆ぽち

論理的具体的で、人間愛が伝わってくる。物質的、経済的発達は進んだ現代において、精神や心の研究については発展途上だと思っていた。この先生の本を読むまでは。こんなに明確に分かりやすく人間の心を体系立てて捉えることができるのだと、驚愕した。人間の心はインプット通りに反応するのであれば、虐待で精神が育てたなかった大人は、必ず回復への道程が用意されているということになる。そういう研究をしている先生がいるということに感謝し、 また人間の温かさを感じる。人類は助け合って生きている宇宙地球号の乗組員なんだな。

2017/05/13

こうちゃ

☆4 Aタイプ 親としての責任をもつ標準的な母親 Sタイプ 親になりきっていない未熟な母親 Dタイプ 対人理解に障害がある母親 ここでは、母親を三つのタイプに分け、それぞれで子がどんな心の病になるのかを分析し、そして回復に至る道のりの違いを分析する。長年、診療現場で様々な「母子関係」を見てきた精神科医だからこそわかる、「母と子」という関係に潜む病と、その回復のヒントを示す。具体的な模擬事例を挙げているので、同じ身体症状でも母親のタイプにごとよっての違いがわかりやすい。この本10年前に出版して欲しかった。

2017/02/10

べるめーる

Aタイプ→親としての責任感を持つ成人期の母親、Sタイプ→親として未熟な、心理的に学童期の母親、Dタイプ→対人理解に障害のある母親と、3つのタイプに分けて論じている。大学生の摂食障害の模擬事例のおかげで、母親タイプによってアプローチの仕方や回復の道のりが異なる点がとてもわかりやすかった。母親の自己の捉えなおし、生き直しで子どもが変わる。まさに子どもは親を写す鏡だ。人間の愛着基盤って何て深いんだろう。母子関係において何が健全で何が不健全なのかという点も、心理段階が論理的書かれていて勉強になりました。

2017/04/28

もちもちかめ

私は自閉症スペクトラムというより被虐待児だったに決定。実母はIQ130と自称してて(本当の診断とは思う小賢しいしパズル好き)けど共感能力が全くなく、この感じは本書でそれこそIQ70程度と書かれていて溜飲を下げる。母親から愛着安心もらえてないと父親からの愛情をマトモに受け取れないらしくそれが実父に申し訳なかった。愛着安心ある子は9割くらいいて親はご飯作ってくれるから優しいって発想しないらしい。当たり前だからだって!嫌なのに病院とか連れて行ってくれて申し訳なくありがたいって思ってるの被虐待児だけらしい。え?

2023/03/26

みい

不登校、摂食障害などの思春期問題を母子関係から考察し、どのような経過をたどるのか母親のタイプ別に述べられている。渦中にいる当事者はもちろん、相談を受ける側にも分かりやすく大変参考になる一冊。母子の愛着関係、母親の多大な精神的なストレス有無は、子の生活に大きな影響を与える。今いる場所を知ること。それが問題解決への道となる。良書。

2017/02/12

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