哲学講義 1 (ちくま学芸文庫 フ 9-1)
哲学講義 1 (ちくま学芸文庫 フ 9-1) / 感想・レビュー
masabi
【要旨】哲学の基本概念を用いて認識とは何かを解き明かす。1巻目。【感想】フランスの高校の教科書。自分で経験から判断を下すためにも過程の端緒である認識から始まる。 翻訳で教師の不在とはいえ難解なうえに途中で間隔が空いたためにほとんど理解できていない。本書の構成自体が定義、議論、説、説への疑義、引用、結論というフランスで求められる論述試験の形式になっているのに驚いた。
2017/07/27
amanon
フランスの高校生はこんな難解な物を読まされるんだ…ということに改めて驚かされる。翻訳の問題もあるから、ネイティブが原書を読むときに感じる難解さと同列に語れるものでもないだろうけれど、それでもやはり日本との知的レベルのギャップを痛感させられる。それなりに哲学的素養がある者でも、本書を読了するのはかなりしんどかった。特に心理学の理論や用語が頻出するあたりは正直苦痛。一見して平明な文章なのだけれど、その言わんとすることを理解するために今一歩踏みとどまって理解に努めるということを幾度となく強いられた。
2013/07/24
Fumoh
哲学概論とも呼ぶべき本でしょうか。かつて論じられてきたさまざまな哲学的諸問題について、なるべく平易な言葉で、著者の見解も混ぜながら(あくまで一般的な見地として)概説していく本です。平易とはいっても、立ち入ってくると難解さは増してきますが、じっくり読めば理解できるような内容になっていて、現代思想などをかじろうとするより、こちらを読んでおけば哲学のあらましが理解できるようになっています。「哲学とは知識ではない」と初めのほうで述べておりまして、どちらかと言えば思考方法、問題解決法のようなものであります。
2023/10/13
感想・レビューをもっと見る