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性家族の誕生 (ちくま学芸文庫)

性家族の誕生 (ちくま学芸文庫)

性家族の誕生 (ちくま学芸文庫)

作家
川村邦光
出版社
筑摩書房
発売日
2004-07-08
ISBN
9784480088659
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性家族の誕生 (ちくま学芸文庫) / 感想・レビュー

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ymazda1

文明開化以降に流入した西洋知識が近代の家族像を作り上げ、国家は、その家族像を戦時の総動員にうまく利用したみたいな内容。 「ディスクール」といった構造主義臭のする言葉がむやみやたらと連発されるわりには巨視的な視点が感じられない印象。。。 自分的には、この本に書かれた細かい話とはほぼ無関係に、国民国家じたいが、国民と国家の紐づけのために、規範的な「家族」概念を、装置として必要としているように思えたというか。。。

ozawa

悪書の典型。飛ばし読みで読了。「江戸時代、人々は性に対しておおらかだったが、明治以降の西洋の価値観の流入により、性は抑圧され、侵略戦争の原動力、道具として利用されていく」という極めてありきたりな「ディスクール」に基づいて作られた本である。本書では、人々の間で日常的に読まれた小説や雑誌、出版物から、当時の人々の性に対する考え方を分析しているが、著者の「ディスクール」を補強するような、極めて恣意的な資料選びをしており、これぞチェリーピッキング、と称賛したくなるほどである。

2024/07/01

まあい

明治から戦時中までのセクシュアリティ史をたどった良著。性的価値観の変容を、当時の大衆的メディア(雑誌など)を通じてリアルに描き出す。現在の性的規範を考えるうえで、もっと広く読まれるべき一冊。

2015/05/20

富士さん

再読。江戸時代後期から大戦期までの性愛観の変化をあとづけた本。江戸時代後期にはおんなが先の“女夫(めおと)”という男女表記があったこと、大正期の中産階級は歴史的な上流階級の血統に対して、一度汚れたら取り返しのつかないという意味では神話的な、自分の努力で守り得るという意味では自助努力的な“純潔”というイデオロギーで対抗したこと、昭和期には女性を女神としての処女と肉便器としてのビッチに分ける処女厨が発生し、男は戦場で大いに下半身を活躍させたこと、など。刺激的な指摘に富んだ興味深い本でした。

2016/04/03

名前ちゃん

大学の教科書。 男性中心主義なのって空気すぎて今更感あるので逆に思いめぐらすことがない。最近明治大の女子に薬物盛った事件でセカンドレイプが多発してたので 昔の性犯罪の受け止められ方についての章を読んで、現代も意識はそう変わらないことに気づいた。

2014/07/19

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