不思議の国の論理学 (ちくま学芸文庫)
不思議の国の論理学 (ちくま学芸文庫) / 感想・レビュー
zirou1984
子供向け童謡作家というのは世を忍ぶ仮の姿。天才数学教師、チャールズ・ドジソンは行列や記号論理学の本も著作しており、他にも自作の言葉パズルを連載したり折り紙の名手だったりと多彩な才能を持っていたのだ。本書はそんなドジソンの出版した論理パズルや謎かけ本の幾つかをまとめて一つにしたもの。柳瀬尚紀氏が訳しているだけあって、英語用に創作された言葉遊びを日本語に応用する方法も記載されており二重に言葉遊びを楽しめる仕掛けになっている。韻文で謎かけを出し、答も韻文で作られている「不思議の国からの謎なぞ」には感嘆させれた。
2014/10/07
roughfractus02
散らばっているデータをまとめると情報になる。情報は意味に紐付けした諸々のデータの束である。が、人はこの紐付け方を口を通して一語一語直線的に並べて物語パターンに固定する。だから、意味の権威に従属してしまったデータを救うには、意味自身に食い違いを作ってやり(パラドクス)、別の意味を含ませたり(なぞなぞ)、音や記号にバラしてから組み替えたり(アナグラム、暗号、記憶術)、つまり遊んでみることだ。遊び方は論理に沿って行おう。すると、宇宙を相手にしたユークリッドにも遊びを仕掛けられるだろう。ただし、彼はだいぶ手強い。
2020/10/14
シンドバッド
柳瀬尚紀の遊び心に、尽きる。
2014/04/09
冬至楼均
持っているのは川出文庫版なのですが、見つからないので。
2024/06/23
ヒダン
柳瀬尚紀さんの翻訳に期待して読んでみた。かなり努力して訳しているとは思ったけどそれでもまだまだ分かりにくい。答えが解説されてないのが残念。
2012/12/11
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