音を視る、時を聴く[哲学講義] (ちくま学芸文庫 オ-7-2)
音を視る、時を聴く[哲学講義] (ちくま学芸文庫 オ-7-2) / 感想・レビュー
goro@80.7
読メ登録記念すべき1000冊目となりました。南木佳士氏の本から哲学者大森荘蔵氏を知り読みやすいのは無いかとこの本に辿り着きました。坂本龍一氏との対談形式による講義の体裁をとってますが、哲学とはなんとも難儀な学問ですわ。しかし大森先生でも言葉に出来ない、まだそれを表す言葉が無いと悩んでいる姿に親近感を覚える。「今」とはなにか?「永遠の今」が溶解するとの言葉はイメージし易いかと思う。まぁ難儀な事ですが興味は尽きないですわね。
2018/06/30
Akki
西洋的な、あるいは自然科学的な見方では、現在や心や私を記述できない。なぜなら時間にも、世界と自分の間にも、切れ目や境界というものを定められないからだ。言いたいことはなんとなく分かる。しかしそうだとすれば、そもそも2人のテーマや疑問「見えるとは?」「聴くとは?」も、感覚を要素に分解してしまっているので、そもそも答えが出ないなと思った。問いが成り立たないというか。自家撞着に陥っているというか。とはいえ企画ものだと思うし厳密性を求める類の本ではないから、わりとラフに楽しんで読んだ。
2024/03/30
i-miya
おわりに 大森荘蔵 音 無常性をもっともあざやかに示す感覚 音は生まれるときが消えるとき 物ばなれして 場的なのだ 中野幹隆 朝日出版社 講義を受けて 坂本龍一 1982.10.10 出版 《用語解説》 ① (1)音 弾性振動の波 16-20ヘルツ (2)分解能 (3)仮現運動 (4)オクターヴ 周波数の比が2:1になつ音程に間隔 (5)フーリエ解析 (6)フッサール (7)レテンツィオーン、プロテンツィオーン 話終りつつある言葉 今もありありと把持 次に話すべき言葉 既に今予持
2007/08/07
kera1019
哲学講義って言うと何か敷居が高そうやけど、以外とすんなり読めました。見る、聞くと云う認識を解体して概念を捉え直すという作業も坂本龍一にかかると哲学と云うより詩的な感じがする。
2013/10/01
TOMYTOMY
噛み合ったり噛み合わなかったりとスリリングながら、それぞれの根底は共通してる。 哲学として音楽として、我々は何に向き合っているのか、何が真実だと言えるのか? 時間とは音楽とは?
2018/12/19
感想・レビューをもっと見る