折口信夫論 増補 (ちくま学芸文庫 マ 15-2)
折口信夫論 増補 (ちくま学芸文庫 マ 15-2) / 感想・レビュー
三柴ゆよし
「折口の言葉の不快さの裏面に潜む甘美な魅惑にも十分以上に素肌をさらしながら、いわば折口の言葉そのものの中で折口から遠ざかろうと」する試み。国文学、民俗学にまたがる折口信夫の広大な学問体系は、本来かのように理解されてしかるべきものだったのかもしれない。「音」と「訪」、「喪」と「裳」、「襲」と「褥」、「石」と「忌」、「疑」と「移」、「死」と「贄」といったキーワードから、抽象としての「古代」を生きた人、折口信夫の特異な言語世界を読みといていく。長大な詩篇としての読みすら可能な、これは日本語をめぐる冒険である。
2010/04/18
しいかあ
変な本だったなあ。折口信夫、あるいはいわゆる折口学についての体系的な情報を期待していたら、その斜め上を行かれた。折口信夫がいかに変態であるかについて、様々な資料を用いて延々と述べているという、ある意味すごい本。
2010/07/02
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