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幽霊名画集: 全生庵蔵・三遊亭円朝コレクション (ちくま学芸文庫 ツ 7-3)

幽霊名画集: 全生庵蔵・三遊亭円朝コレクション (ちくま学芸文庫 ツ 7-3)

幽霊名画集: 全生庵蔵・三遊亭円朝コレクション (ちくま学芸文庫 ツ 7-3)

作家
辻惟雄
出版社
筑摩書房
発売日
2008-08-06
ISBN
9784480091666
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幽霊名画集: 全生庵蔵・三遊亭円朝コレクション (ちくま学芸文庫 ツ 7-3) / 感想・レビュー

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井月 奎(いづき けい)

私は臆病なのに幽霊が好きなのです。で、全生庵が虫干しを兼ねて展示してくれる円朝コレクションのガイドブックというか解説本というか、の本です。まず表紙が良いです。全生庵には真贋の話はありますが、そんなことを抜きにしても優品である応挙筆「幽霊図」もありますし、鰭崎英朋が若き日に描いた傑作「蚊帳の前の幽霊」もあるのに、なぜか歌川国歳という人の「こはだ小平治」なのです。これがまたとぼけていていいのです。こはだ小平治、こわい話なのに、です。あ、内容は皆さま、ぜひお読みになってくださいな。ちょいと避暑になりますよ。

2018/08/12

藤月はな(灯れ松明の火)

明治の怪談界を代表する一人である落語家、三遊亭円朝のコレクションの半分の紹介と幽霊画のコンテキストと変化を同時に考察した文章も読める美術、民俗学が擽られる本。幽霊が足がない理由や鬼と化す幽霊、柳や雨、鬼火、花と幽霊の相性がいいのはなぜかということなどを図像学などの知識から考察した解説も興味深かったです。

2013/04/21

Nekono

夏向きに幽霊名画集(笑)カラーの幽霊画はさすがにゾクゾクきます。解説や幽霊画への考察、牡丹灯籠の背景や考証等も読み応えがあり、これ一冊あれば幽霊画の概略と鑑賞ができてしまいます。惜しむらくは文庫版である事。できれば大判で持っていたい。あっ、でも、それはかなり怖いかもしれない。

2015/07/21

コーデ21

先月、はとバス「立体怪談ツアー」に参加^^ 全生庵の「幽霊画展」も観たので、その復習として。ただ、あまりに掲載内容が濃すぎて返却日までに読んだのは、ほんの数ページだけ(涙)先月、東洋大学の井上円了記念博物館に行ったばかりなので、辻惟雄氏の井上円了に関する記述には少々引っ掛かったし…確認のためにまた再読したいです♪

2019/09/22

wknwkn

幕末から明治にかけて西洋文化の到来で非科学的な話が廃れていく中で、怪談話をやり続けた円朝の心意気に感動した。井上円了も妖怪学を確立した功績はあるけど、その立場は一歩引いていて、円朝はそれを否定するかのように怪談話を続けた。私は、幽霊を本当に恐れることは、その存在を敬う気持ちに通じるのではないかと思った。円朝はその気持ちを失って欲しくないと考えたのではないだろうか。そんな円朝の思いが、素晴らしい幽霊画のコレクションを構築させたのだと感じた。

2015/08/28

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