倫理とは何か 猫のアインジヒトの挑戦 (ちくま学芸文庫 ナ 13-2)
倫理とは何か 猫のアインジヒトの挑戦 (ちくま学芸文庫 ナ 13-2) / 感想・レビュー
hit4papa
道徳的な善と直接的な善についての哲学論考。著者曰く教科書とのことで、プラトン・アリストレス、ホッブズ・ヒューム、ルソー・カントら哲人の思想を題材としたM先生の講義を、二人の生徒と猫のアインジヒトが聴講後、批評を繰り広げるという体裁です。一読では理解不能な箇所は多々あるものの、権威というものに対する批評的精神の重要性は汲み取れます。アインジヒト曰く、倫理学の真理をつきつめると人間をやめなければならないのですが、寸前までは精読したいですね。さりげなく使ってみたいワードがちらほらと。アインジヒトの毒毒度高し!
2022/03/03
フユコ
難しかった… 途中斜め読みから飛ばし読みで頑張ったけど難しい…。
2018/04/13
ころこ
各哲学者が説明なく登場し、モノローグの講義と、その後に先生と生徒の対話が続く。本書はそれだけで簡単に読める本ではないことが分かる。大半は教科書的な倫理学、すなわち政治哲学史なのだが、この中にも随所に教科書を超えた理解を前提とした要約と鋭い洞察がある。その上で本書が独特なのは、後半にある先生とアインジヒトの対決の場面である。先生は従来の倫理学の枠内の話を、アインジヒトは永井哲学である〈私〉を徹底化させた利己主義者として。そこではまず、利己主義者が道徳の重要性の理由自体を道徳的に根拠づける「護教論」的うさん臭
2023/01/24
吉野ヶ里
猫と一緒に倫理を学ぼうと思ったら、永井くんだった。倫理的問題は邪悪な人間にしかないだろう。邪悪でないなら、倫理の問題など感じないからだ。カントとかルソーの話ぐらいから微妙な議論が追えなかったふしはある。イデア的善はあるか? なければ、倫理とは結局、相対的な手段なのか。私は社会より大きいのか。はたまた、並列される一人の人間なのか。私の人生はなんによって虚しくなくなるのか。読み物として面白かった。てゆーか、最近、永井くん好きすぎるな自分。たった一人の宇宙で、無駄だとわかりながら誰かを探しているような本だった。
2016/03/20
ichiro-k
知力の問題で、理解し難かったことと自分のチャランポランな性格が災いし、ナニカト仕事や私事に忙しく(無駄な時間だ)読了まで時間が掛かった。書籍自体は『これからの「正義」の話をしよう』の内容と同様。しかし、通勤途上で読むような書籍ではない。集中が必要で、これは読み難い。気になること⇒①40歳を過ぎてから、ますます「一日」が短く感じる。例えば、5歳の子供の1日は、人生の0.055%【1日÷(5年×365日)】55歳のオッサン1日は、人生の0.005%【1日÷(55年×365日)】子供の頃の1日はオッサンの1日よ
2011/03/02
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