一休・正三・白隠 高僧私記 (ちくま学芸文庫 ミ 19-1)
一休・正三・白隠 高僧私記 (ちくま学芸文庫 ミ 19-1) / 感想・レビュー
零水亭
(2011年頃、読みました)①一休、白隠は詩、画など文学面でも有名ですが、鈴木正三(出家前は三河武士)は岩波文庫で戦時中に『驢鞍橋』が出て、大森曹玄『参禅入門』に紹介されているものの、失礼ながらかなりマイナーな存在と思いますが、彼に注目したのは凄いと思います。 ②三人に通じるのは、語録の提唱・偈頌・画にとどまらず、白隠の坐禅和讃など、在家信者向けに分かりやすい著書も書いたことでしょうか? ③水上氏の作風に通じるものがあるのか(…特にエロス的な意味で…)、一休禅師の章が最も精彩を放っていたように感じました。
2021/04/24
Hiroshi
禅門の異端の歴史として、一休宗純・鈴木正三・白隠慧鶴を正確な資料に基づき評伝したもの。著者は直木賞作家であるが、禅寺の小僧をしていた経験がある。臨済宗は、栄西により鎌倉時代に日本に伝えられた。室町時代になると、鎌倉五山と同じように、将軍家により京都五山(南禅寺・天龍寺・相国寺・建仁寺・東福寺・万寿寺)が選ばれた。五山文化が流行っり、高僧は将軍の腹心となり、権力を持ち、禅の修行が疎かになった。純禅復活を目指し南浦紹明の弟子宗峰妙超らが大徳寺・妙心寺を開山した。だが大徳寺・妙心寺も官寺となり、純禅は衰退した。
2019/06/11
やま
一休ってこんな人だったんだ。全く知らなかった。禅僧で奥さん子供がいたなんて。。 鈴木正三という僧侶らしからぬ名前で、武士だった人。女性に対する見方(偏見か)をかなり深く追求するのは、やはり水上勉ならではのこと。 白隠はとぼけた絵を書くと言う印象しかなかったけど、ちょっと違う面を垣間見た。
2014/07/11
ishii.mg
禅、まったくわからん。が人としての一休はなかなか面白い。正三には共感起こらず、白隠もまたいまいちだった。
2023/04/22
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