ニ-チェの手紙 (ちくま学芸文庫 ニ 1-20)
ニ-チェの手紙 (ちくま学芸文庫 ニ 1-20) / 感想・レビュー
shinano
手紙を書く相手への親密度が感情吐露の匙加減となるのは、難しいことを思索する哲学者といえどぼくらと変わらない普通の人間味が出ていることがこの本でよくわかる。ニーチェも基本的には相手の顔を瞼の奥に映しながら書いている。彼の著作同様に容赦ない批評もし、恥ずかしげもなく苦悩と自分の人生の悲惨を表し、照れもせず自分を称えている。手紙をその相手へのみ自分の内面を叫ぶ方法として使っていることに、ニーチェほど正直な者はいないかもしれない。自信を持って自画自賛しているニーチェ。失恋は哲学者も心に穴をあけ相手をも罵るのだ。
2012/02/17
にたす
今までにツァラトゥストラを初めとして『善悪の彼岸』や『この人を見よ』を読んできたが、ニーチェ個人を研究しているわけではないので書簡での一面は著作とはまた違って面白かったが、やや訳が不自然に感じるところもあった。読む側としては誰との手紙かという観点で整理した方が良い気もする。
2012/02/15
ひろゆき
ルー・ザロメへのラブレターを初めて読んだ。マナーを守った手紙に驚き。ルター、ゲーテに次いでのドイツ語の完成者としての自負。自分の先行者スピノザを読んだことでの驚愕と賛辞。
2015/02/28
あむけ
手紙をひとつひとつ理解するのは難しいが、ニーチェの人となりが感じられる。
2012/04/30
Kohey Yoshikawa
最初の50ページぐらいまで読んで断念。訳が直訳すぎであまり理解できずに音をあげてしまった。もう少しニーチェの作品を読んでから再読したい。
2012/08/23
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