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社会と自分: 漱石自選講演集 (ちくま学芸文庫 ナ 24-1)

社会と自分: 漱石自選講演集 (ちくま学芸文庫 ナ 24-1)

社会と自分: 漱石自選講演集 (ちくま学芸文庫 ナ 24-1)

作家
夏目漱石
石原千秋
出版社
筑摩書房
発売日
2014-01-08
ISBN
9784480095978
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社会と自分: 漱石自選講演集 (ちくま学芸文庫 ナ 24-1) / 感想・レビュー

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優希

講演集とは言いつつも、然程難解ではなく、忘れられても構わないというスタンスで語っているのが親しみを持てました。どうすれば「近代」という時代を乗り越えられるのかを徹底した眼差しで熱く語りつつも、硬すぎないのがいいですね。それでいながら、いつにおいても通じる考えと物事を見抜く力が織り込まれているのが流石漱石といったところです。ユーモアがたっぷり感じられ、生で聴いてみたかったと思いました。

2017/01/13

たくのみ

幼少のころ「柳の虫や~赤ガエル」「いたずらものはいないか~」という物売りの声を聞きながら育ったという漱石先生。講演のなかでは、江戸から東京への変遷、そして「開化」の在り方への疑問がしつこいくらいに提示される。システムのハードを入れたのに、ソフトがついてこない明治日本。上からの「外発的な」開化に浮かれる人々への苦言と、インテリらしい諫言ばかり。ちょっとウザい漱石の文明批判があふれている講演集なのです。

2016/07/19

もりー

再読。久しぶりに漱石の言葉に触れ、自分の中の靄が晴れた心持ちがする。自分の能力を発揮できる場所、ああこれだと思える所まで、ずんずんと進んでいかなければならない。そうして辿り着いた場所で、自分が人より余計に持っている知識や経験を投げ出せたら、一層愉快なはずだ。そうでないと、どこか不満で、何より自分を欺いているような気がしてしまう。

2018/05/06

作楽

「私の個人主義」目当てで読了。講演に関しては、こんなに漱石がユーモアたっぷりに話すのかと瞠目。聞いてみたかったなぁ。私の個人主義は、本当に最高でした。自分のなかの曖昧な部分をきちんと見つめてきた、文学者の潔さと、国家として誇りを持たない日本への矜持を話してくれました。特に、権力を持つ者に対しての、3つの訓示が、秀逸な気がします。やっぱりカッコいいです、漱石さん。

2014/10/03

Happy Like a Honeybee

漱石曰く、職業は禅僧の修行である。 悟りのため全てを投げ打ち坐禅の工夫をする。苦行難行に対し世間から物質的報酬を得ていない。あくまでも道を求めるものだ。 英文学を学ぶのは後進国であるから。学問が確立していない当時は自己本位で道を切り拓いていくしかなかったのだ。

2015/04/05

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