高校生のための文章読本 (ちくま学芸文庫)
高校生のための文章読本 (ちくま学芸文庫) / 感想・レビュー
冷狸
流行のエンタメばかり読んでいる頭には新鮮な古今東西の名文アンソロジー。この一冊で名文を読み、文章の書き方も学べる名著。文章指南はわずか10ページにまとめられており、この10ページの内容を身につけることができればプロ級の文章が書けることは間違いない。ラノベ好きの高校生には収録作品は退屈かもしれんが、若いうちに名文を読んでおくことは心の財産になるよ。辞書と一緒にずっと手元に置いておきたい一冊。
2015/09/27
kat
高校生じゃないけど読んでみた。自分が若いころに読んだ本がいくつか取り上げられていて懐かしかった。途中途中に現国の問題みたいなモノがあって、学生時代を思い出した(笑)ちょっとした本紹介になっていて、大人が読んでも楽しめると思った。
2015/01/24
押さない
①自分にしか書けないことを②だれが読んでもわかるように書く /「だれにでも書けるものを、自分にしか読んでもわからないように書く」ではダメなのだ。これが実に難しい。
2017/02/20
mochi_u
文章を書く人に向けて作られた、「読む」という体験を豊かにしてくれる本です。「一文を短く」、あるいは「文末が単調にならないように」といったことは枝葉末節にすぎない。「なぜ書くか」、「何を書くか」、「どのように書くか」。本来の意味のアンソロジーとして集められた七十編の文章と解説は、文章が符号程度の価値しか認められず、視覚情報の劣化したものとすら考えられる流れの中にあって、その真価に気づかせてくれる本だと思います。
2015/08/24
転輪王
流石に傑作と言いますか、素晴らしい文章ばかりが揃っています。勉強がてら、というには引き込まれるような読書体験になりました。冒頭のモーパッサン、ディネーセンの「イグアナ」、清水邦夫の「部屋」、永瀬清子の「揺れさだまる星」、沢村貞子の「白という色」が好きです。閑静で美しく、腑に落ちる。侘び寂びも感じます。付録は短いですが、作文するにあたって大きな助けになるであろう内容です。
2021/03/24
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