ちくま文学の森 3
ちくま文学の森 3 / 感想・レビュー
KAZOO
中原中也の詩から始まり、主に主人公が小さきものたちである作品が数多く納められています。私は中学や高校の国語の教科書で読んだ覚えがあるものがあり懐かしく感じました。とくに辻まことさんの作品にはかなりの郷愁を覚えました。自分もそのようなことをした覚えがあります。
2017/06/06
らむれ
収録作品メモ 頑是ない歌(中原中也) 多摩川探検隊(辻まこと) 幼年時代の思い出(ファーブル) 風の又三郎(宮沢賢治) うけとり(木山捷平) 出生から13歳まで(勝小吉) 幼少の時(福沢諭吉) 最初の思出(大杉栄) お月さまいくつ(山川菊栄) 父(金子ふみ子) 少女(マンスフィールド) 風琴と魚の町(林芙美子) 鮨(岡本かの子) 龍潭譚(泉鏡花) 少年〈こども〉の悲哀〈かなしみ〉(国木田独歩) クリスマスの思い出(カポーティ) クジャクヤママユ(ヘッセ) にんじん 抄(ルナール)
2016/07/25
メタボン
☆☆☆☆ あどけない恋心が懐かしく感じられる木山捷平「うけとり」。岡本かの子「鮨」国木田独歩「少年の悲哀」では、名文をじっくりと鑑賞した。幻想的な神隠し譚である泉鏡花「竜潬譚」。どこかで読んだことのある、少年の罪悪感が鮮烈なヘッセ「クジャクヤママユ」、このような罪悪感は私の幼少時代にもあった。吉野せい「梨花」有島武郎「小さき者へ」は名文にして心を強く揺すぶる。魯迅「故郷」は教科書で読んだとても懐かしい話。
2016/11/04
訪問者
こちらも再読であるが、宮沢賢治「風の又三郎」、林芙美子「風琴と魚の町」、岡本かの子「鮨」と名作が並ぶ。しかし本書のメインは勝小吉、福沢諭吉、大杉栄、山川菊栄、金子ふみ子といった、いわゆる文筆家ではない面々が綴った江戸末期から明治時代を背景とした幼少期の自叙伝か。
2023/05/31
仮ッ子
幼い日々は、ただ夢のように美しく楽しいものと考えていた。こんなに辛く悲しいことも同時に溢れていたとは。身体が小さければ、喜びも悲しみも、より大きく感じられるんじゃないだろうか。気になる作家…岡本かの子、泉鏡花。
2010/02/02
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