批評の事情 (ちくま文庫)
批評の事情 (ちくま文庫) / 感想・レビュー
緋莢
「それは何なのか」という問いを持続させつつ、対象を体系のなかに位置づけ、それを検証していこうという意志+読んで面白い文章の芸+その分野に関する知識と経験と見識、これらが「評論」には不可欠となる。では、現代日本の評論はどうなっているのか?社会、芸術、ライフスタイル、サブカルチャー、文芸などで活躍する、1990年代デビュー、もしくはブレイクした評論家44人について論じる。
2017/10/08
keepfine
本書に収録された80〜90年代に活躍した評論家のうち、約半数は現在では存在感が希薄。現在活躍している論客についても10年後、20年後に生き残るような強度のある人間がどれだけいるか…と想像すると暗澹たる気持ちになる。多作の福田和也について読むべき本/読まなくていい本が提示されていたり、坪内、鷲田、椹木らの批評に対するビヘイビアを著者なりに分析し示している点など、参考になる。
2018/08/12
JunTHR
勢いのある批評家を永江さんの感性を基に俯瞰したもの。程よいバランス感覚も保たれていて決して偏りすぎているということはないと思う。ブックガイドとしても読め、手軽で便利な一冊。
2010/07/05
しょこーーる
この本を読んだ後で本屋に行くと本棚の見方が変わる。地図みたいなものです。
2009/09/20
huyukiitoichi
90年代デビューの批評家44人を批評してやろうというそれだけで面白い本。
2009/08/21
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