大江戸歌舞伎はこんなもの (ちくま文庫 は 6-12)
大江戸歌舞伎はこんなもの (ちくま文庫 は 6-12) / 感想・レビュー
sawa
☆☆☆☆ 江戸時代から現代までの歌舞伎史ではなく、江戸の歌舞伎だけを扱った作品で、詳細なのに、こんなに分かりやすく、軽いタッチのものは珍しいのではないだろうか。復活通し狂言で、時代物から始まるのに世話物が挟まるのをなぜだろうと思っていたが、これを読んでよく分かった。あと、近松門左衛門を始めとした上方の狂言作者は、「けいせい~」という作品をいくつも書いているのだが、傾城(遊女)とは関係なくただそれを付ける「決まり」だったといのには驚いた。その大らかな感じが好きだ。
2011/02/17
みつひめ
単行本も持っているのに、読み始めるきっかけを逸してしまい、積ん読に。文庫版なら、持ち歩けるからと、買い直した。ずーーーっと疑問だった、江戸の通し狂言の構成が、一発でわかった。こんなことなら、もっと早くに読んでおくんだった…汗。実は、長い版があるとのことなのだけれど、それも読んでみたい!
2013/05/21
kishikan
江戸歌舞伎の解説本でも歌舞伎を論じた学術書でもない、といっても歌舞伎に興味を持つ者にとっては非常に興味深い読物です、これは。江戸時代といえば、今日の歌舞伎が生まれ、そしてほぼスタイルとして完成した時代ですから、その形と当時の社会を関連付けたこのような読物は歌舞伎好きにとっては非常にためになります。今度は続編で、それぞれ出し物についても、詳しく取り上げて欲しいものです。
2010/10/31
よの字
江戸の歌舞伎を「今」に引き付けて語るのではなく、当時の文脈で理解して行こうという姿勢に頭が下がる。
2010/08/19
てら
「江戸」と「歌舞伎」がよくわかる。ということは、「日本」と「文化」がよくわかるってことです。ありそうでなかなかない、すごい本。
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