戦闘美少女の精神分析 (ちくま文庫 さ 29-1)
戦闘美少女の精神分析 (ちくま文庫 さ 29-1) / 感想・レビュー
harass
この著者のヤンキー本の評論に感心しこの有名なサブカル評論を手に取る。セーラームーンなどの日本独自のアニメに登場する戦う少女についての論評。他国のアニメなどの比較や彼女らの作品歴など。2000年出版の本で取り上げられる作品がそれなりのものだがなかなか唸らせられるところ多し。精神分析の知識が無いとキツイところもある。ダーガーを取り上げてあるが、彼の絵が高価で売りに出されているというのは驚く。ファリックガール(ペニスを持つ少女*ラカン的な比喩として)とはよくいうものだと感心。
2016/08/17
佐島楓
「エヴァ」や「セーラームーン」に代表される「戦う少女」は日本的セクシュアリティから発されている、という言わずもがなの内容(だけど、面白かったです)。90年代アニメに興味がある方におすすめです。
2014/12/14
中玉ケビン砂糖
フェミニストに叩かれる斎藤環だとか、精神分析だとか、ナウシカや綾波レイが代表するファリック・ガールだとか、正直そんなものにはあまり興味を抱かずに読んだ。この本を読んだことで得られた最大の収穫は、ヘンリー・ダーガーとアウトサイダー・アートの名を知ることができたことだった。精神分析というよりは、ヘンリー・ダーガー入門として優れている気がする。
2014/10/26
hit4papa
戦闘美少女をとおして、おたくとは何か、いかにして彼女たちは生成したかを精神分析的なアプローチで解説したものです。あまり語られてこなかったおたくのセクシュアリティを中心に論を展開していきます。一昔前のおたく擁護論というところでしょうか。
ナハチガル
8割ほどまで頑張って読んで挫折。そもそもおたくとは何かという分析、戦闘美少女の系譜、日本と海外でのその発展と需要の違いについての論考は楽しめたが、戦闘美少女とは何かということにがっぷり取り組み始めてからはついて行けなくなった。個人的には熱量が高すぎた。海外の闘う女性はマッチョのパロディてある、ディズニーおたくは存在しない、戦闘美少女の変身とは成熟した女性への変化であり性的恍惚を伴うものである、などの指摘は面白い。でも単純に思春期の男の子が好きそうなものを集めただけなんじゃない?とかじゃだめなのかな?
2024/02/05
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