巨魁: 岸信介研究 (ちくま文庫 い 60-1)
巨魁: 岸信介研究 (ちくま文庫 い 60-1) / 感想・レビュー
壱萬参仟縁
1977年初出。山口県民は学問して出世せいという気風が強い(14頁)。岸は岡山を第二を故郷と呼び、忘れがたい土地という(31頁)。官僚が政治家になるのはやめてほしい。政官癒着は必至ゆえ。ユメだとか、感情はかれにとって無縁(84頁)。だから晋三にはヒューマニズムの欠片もないのか。晋太郎も頭がいい(104頁)のに、なぜ晋三は・・・。
2016/06/17
筑紫の國造
タイトル通り、現・安倍晋三総理の祖父である岸信介を描いた評伝。相当多くの取材を重ねたのはよくわかるし、かなり読みやすい。が、著者は反安保のデモにも参加したことのある岸嫌いの人物で、憶測と勘ぐりがかなり酷い。結局、決定的な証拠は何も見つけられないまま、さも岸が大悪人であるかのごとく印象づけている。また、関係者の証言の引用元がほとんど明記されておらず、取材して得たことなのか、何かの本からの引用なのかわからない部分がとても多い。巻末に参考文献も記されておらず、信憑性に疑問が残る。
2017/12/10
Tomoichi
岸信介には以前から興味があったので読んだが、著者の私見・偏見を基に書かれたノンフィクションとは言えない残念な本。汚職疑惑も推定有罪で断罪しているのだからもう検察も裁判所もいらない。悪意を持って岸信介を調べましたって感じです。他の本を探します!
2014/09/20
半木 糺
まだ岸が在命中に書かれた本。題名にもあるように岸という政治家がいかに「怪物」として政界に君臨したかを検証している。確かに岸という人物は安保闘争や汚職の疑惑でダーティーなイメージが常に付きまとっている。しかし現在では社会福祉や経済政策方面での功績が研究され始め、再評価も進んでいる。岸は善悪含めて日本の戦後という時代に不可欠だった「時代が求めた」宰相だったと言えるだろう。本書ではそんな岸の「一断面」を垣間見ることが出来る。
2012/05/24
yagian
良くも悪くもマキャベリストという印象。孫は彼ほどはマキャベリズムに徹していない。
2013/12/28
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